最近では、「アプリの利用度」が
モバイルコマース(mコマース)の測定基準として重要視されている。

小売業者は、一度ダウンロードされた自社アプリを、
どうすれば顧客が利用し続けるかを考えることが重要だ。

『2015 Internet Retailer Mobile 500』の新刊では、
最新のmコマース測定基準の数々が特集されており、
世界規模でのmコマース年間売上げ上位500社のランクを付けている。

同ガイドによると、これら上位500社の、
2014年総モバイル売上のうち42%が、
モバイルアプリによるものになるとのことだ。

モバイルアプリ分析調査会社のMobidiaが、
同ガイドにある500社のうち、アプリを提供する262社の
ユーザーによるアプリ利用度の特別調査を行ったところ、
米チェーンデパートのNeiman Marcus (64.3%)を筆頭に、
同業のKohl’s (63.6%)、ランジェリーブランドの
Victoria’s Secret (61.7%)、H&M (56.6%) 、
Groupon (47.8%)などが上位に挙がった。

Mobidiaマーケティング部門の
バイスプレジデント、Chris Hill氏は、
「Kohl’sなどは、アプリで割引やクーポンを提供している。
小売業者は、知名度に頼るだけではなく、
消費者が何度も利用するきっかけを与えるようなアプリを考案するべき。」
と言う。

171位にランクする量販店チェーン、Belkのアプリは、
ユーザーの利用度がかなり高い。
同社アプリユーザーの32.4%が、少なくとも週に一度は
利用しているとのことだ。

同社のeコマース及びオムニチャネル・デジタル部門の
シニア・バイスプレジデント、Ivy Chin氏は、

「弊社の顧客は、店舗体験を補完するものとして、
モバイルデバイスを頻繁に利用している。
この点を念頭に、バーコードで容易にスキャン出来たり、
アップル社のPassbookウォレットと統合したクーポンを
提供するなど、顧客が利用し易いよう、アプリを開発した。」
と語る。

Belkは現在、アップル社のiBeacon(アイビーコン)を検討中だ。
ビーコンとは、Bluetooth Low Energyを使ったワイヤレス技術で、
インターネットの接続が不要だ。

使われ方の例として、スマホにBelkのアプリがある顧客が、
ビーコンが設置された店舗へ入店するとする。
その顧客が特定の売り場へ来ると、スマホに、
関連したクーポンを発行することが出来るのだ。

ただし、アプリユーザーのBluetoothがオンになっていること、
またプッシュ通知が許可されていることが条件となる。

Chin氏はまた、mコマースではロケーションを把握することが
非常に重要になってくるが、小売業者はそれを
フルに活用していないと言う。

「店舗であれ、スマホであれ、顧客が何処でどのように
自社ブランドに関与しているかを理解すること。
顧客のロケーションを把握し、それに見合った情報とメッセージを
送ることに意味がある。」
と言う。

Internet RETAILERより引用
http://www.internetretailer.com/2014/08/21/how-often-do-shoppers-use-retail-apps