去年末、Amazon.comはdrone (無人小型機)で
空から荷物を30分で配達する計画を発表し業界を湧かせた。

だがこの計画は実はAmaon固有のものではない。
アフリカのeコマース企業群が同じビジョンを持ち、
準備を進めている。

Amazonを追い越して最初に空からの宅配を実現する可能性も高い。
その証拠が、ケニア山の周りを無人機で飛び20キロの荷物を集配する
24時間レース、Flying Donkey Challengeだ。

勝者に$100万(1億円)以上の賞金が与えられる
このレースに向けた技術コンテストに毎年多くの企業が参加している。

不便な土地へ個人宛の荷物を届けるためにわざわざ道路を引くより、
無人機で空から宅配した方が割がいい。
インターネットが有線の時代を経ずに
いきなり携帯ネット主流になったアフリカならではの発想だ。

無人機での宅配が実現した場合、最も恩恵を得るのは
西アフリカのナイジェリアだろう。
その商業の中心地ラゴス(人口約2千万)では、
次代を担う大型eコマース企業が出現しそうだ。

ナイジェリアは「GDPでアフリカ第一位の成長国。
2030年までにアフリカ人の6人に1がナイジェリア人になる」 と
予想するのはITコンサルタント企業ThoughtWorksの
アフリカ担当役員Betty Enyonam Kumahor氏。

ナイジェリアでeコマースを始めるには
エコシステムや国の政情だけでなく、発電機の費用から人材不足まで、
多くの根本的な問題と向き合う必要があると言う。

物流の難しさは特も頭の痛い問題。
ラゴスは交通渋滞がひどい上、地図にのっていない住所も多い。

そもそもこの国にはも信頼のおける郵便制度が無い。
それでも急増するeコマース会社のいくつかは
市内24時間以内の配達をうたう。

スタートアップ企業のGloo.ngもそのひとつ。
Dr.Olumide Olusanyaが本業の医者をやめて
操業を始めたこのネット専門食品店は
ナイジェリア版Ocado(英国のスーパーWaitroseの
大成功している集配部門)を自負している。

過去一年だけで規模を4倍に拡大した。
この一月には配送や倉庫、オーダーの管理にあたる
フルフィルメントセンター(約1,850平方メートル)に本拠を移した。

「神のおつげで操業のタイミングを得た」というOlusanya氏によると、
スーパーで買い物をする習慣が文化的に根付いていない
アフリカでは通常のスーパーマーケット経営は極めてむずかしい。

上位二社を合わせても小売り市場でのシェアはわずか0.9%。
店舗数も、人口1億7000万人(その多くが中間層になりつつある)につき
ナイジェリアでわずが13。

そこでOlusanyaは実際の店舗を構える業態をを飛び越えて、
いきなりネット販売に出る。
「65%の顧客がリピーターになっているので、
我々はとてつもなく大きなことを手がけている」と自信を見せる。

後半に続く。
Mashable.comより引用
http://mashable.com/2014/03/18/nigeria-ecommerce-drones/?utm_cid=mash-…