前半ではアリババの概要と、アメリカ企業との競合の状態についてお伝えした。
後半ではアリババのアメリカ進出のポイントについて見ていこう。

米国市場への進出はアリババにとって大きな挑戦であるといえる。
アリババは怪しい商業者に不良品や偽造品を
サイトで販売させていたとして、以前批判を受けたことがある。

一般的なeコマース企業とは違い、商品にインデックスするために
検索エンジンの利用を認めていない。
よって、消費者は直接アリババのサイトにアクセスし、
そこで検索しなければならない。

Taobaoのようなサイトでは商業者は無料で出品できる。
しかし、サイトの検索エンジンで商品を売り込むには特別料金を課している。

こういった手法が消費者に程度の悪い商品を
買わせることになっているとして批判を招いた。

事実、米国通商代表部はアリババのサイトを
「悪評高いマーケット」に一時指定していた。

何度かアリババを利用したことのある投資家Packman氏は語る。
「価格で勝利するのではなく、
アリババにとっては信頼されることがまず重要である。

私は、探していた商品がとても高い価格で
売られているのを米国のサイトで見つけた。
恐らく中国で作られている物だと思い、アリババを検索した。

すると、全く同じ製品が米国サイトで販売されている価格の10%で
売られているのを見つけた。

米国の商業者と争う意図では無いにしても、
米国で販売した時に、消費者を誤魔化すことになる。」

アリババの米国進出と多くの中国メーカーが
直接製品を販売できることに前向きなことは、
不動の地位を築いてきたAmazon.comにとって脅威である。

アリババは既にロシアとブラジルで事業を展開し、
米国では11Mainというマーケットプレイスのオープンに取り掛かっている。

中国で大企業eBayと競争していた時に、
アリババCEOの Ma氏が残した有名な言葉がある。
「eBayは海の中にいるサメである。私達は長江のクロコダイルだ。
もし海で戦ったら私達が負けるが、川で戦ったら私達が勝利する。」

アリババは大企業に勝てることを中国で証明した。
そして今、中国のクロコダイルがサメと競い合うことができるかどうか確かめるため、
海に飛び込もうとしている。

THE VERGEより引用
http://www.theverge.com/2014/5/7/5690596/meet-alibaba-the-ecommerce-giant-with-more-sales-than-amazon-and-ebay