前半では百度とアリババの現在の動きについて説明した。
後半ではTencentの現在について見ていこう。

アリババとSNSのWeiboの提携が目立った成功を見せていないのに、
なぜTencentのWeChatがモバイルコマースにとって
価値あるモデルと崇められるのか? 

WeChatの人気の秘密は、親密さとランダムな公共アクセスのブレンドにある。
友達同士であれば音声メッセージとテキストを送りあえるが、
第三者が友人のウォールに書き込んだメッセージは見られない。
(その第三者が共通の友人でない限りは)

一方で、興味の対象から友人になりたい人を探して回ることもできる。
Facebookeと同じスタイルで、1日中友人のリンクや写真にコメントして回る
WeChatジャンキーと呼ばれる人もいる。

Tencentの主な収入源はネットゲームだ。
また、メッセンジャーアプリのユーザーが7億人を超えるという、
中国推定No.1のサイトQQのオーナーでもある。

しかしWeChat上での販売効果についてははっきりと証明されていない。
WeChatのパートナーのオンライン業者JDは、
モバイルコマースを通じてアリババを出し抜こうと、
大々的な値引きプロモーションをフィーチャーして
プラットフォームをオープンした。
リスクを伴うPaiPaiの復活という形で。

WeChatにモバイルコマースでの成功の可能性がないわけではない。
チャンスは地方サービスいあるように見える。

ほとんど報じられていないが、ある中国のホテルチェーンが、
2014年第一期にWeChatを通した予約で
161万ドル(約1億6100万円)を売り上げたと発表した。

WeChatの顧客サービスWeimobは、ケータリング、食料品配達、
美容関係に的を絞った商品を展開すると出資者に約束し、
480万ドルの資金集めに成功した。

SNSプラットフォームが、大手中国eコマースサイトに比べ
短命に終わるという考え方はもっともだ。
SNSというのは人々が集まって公共メディアで意見交換をする場であり、
中国共産党が「非公式な」意見と対立するのは目に見えているからだ。

非公式なニュースと意見をシェアする最も熱い場所という宿命から、
WeChatは2014年3月、政府と一発触発の事態に陥った。
政治的にアクティブな多数のアカウントが突然消去されたのだ。

最近では中国政府は圧力を更に高め、
WeChatとその他のアプリに監視とセルフセンサーを設置した。
その結果、機にさとい中国人ユーザーが、求心力を失ったWeChatに代わり、
Time、Renren、Weiboといった他のプラットフォームに
鞍替えするという現象が見られた。

internet RETAILERより引用
https://www.internetretailer.com/commentary/2014/07/24/can-tencent-win-mobile-commerce-battle-alibaba