日本郵便は6月より、
低価格の宅配サービス「ゆうパケット」を始めた。
これによって、宅配業界の2強、ヤマト運輸と佐川急便へ
攻勢をしかけている。

「ゆうパケット」は、
書籍やDVD、小型雑貨を扱う通販業者をターゲットに
年間500個から利用できる法人向けサービスだ。

家のポストの間口が平均3.5センチという点に着目し、
厚さは最大3センチまで、
3辺計は60センチ以内、重さ1キロまでの小包で利用可能。

「ゆうパック」で同サイズの小包を発送する場合、
個人発送での価格は610円からとなるが、
「ゆうパケット」では100円台後半となる。

価格帯だけではなく「ゆうパック」と大きく異なるのは
受け取りの際、印鑑が不要なため
不在でもそのままポストに配達できること。

再配達の必要がないため、人件費が抑えられ
ここまでの低価格発送が可能になったともいえる。

同様のサービス「ゆうメール」も印鑑は不要。
個人発送で500グラムまでが300円、1キロまでが350円と
印刷物やCD・DVDを、比較的安価に配達することができた。

「ゆうパケット」は法人契約することで単価をさらに抑え、
「ゆうパック」のみで利用可能だった
追跡サービスも付加している。

Amazonは「ゆうパケット」をいち早く採用。
契約法人数は急速に伸びており、
初年度契約獲得目標の1000社は1カ月で突破した。

7月に入ってからも500社の契約申し込みがあったという。
2018年度には年3億個の配送が目標だ。

法人向けサービスはヤマト運輸、佐川急便でも
フルラインサービスで拡充を図っているところだ。
受取人がスマホで配達日時や場所を変更できるサービスや
最寄りのコンビニで受け取り可能なサービスが進められている。

これに対抗し、
日本郵便では法人向けサービスをさらに強化する見通しだ。
今秋からは、郵便局の空きスペースを活用して
在庫管理、梱包、決済などを包括したサービスを始める。

「毎日新聞」より引用
http://mainichi.jp/select/news/20140822k0000m020063000c.html