福祉先進国オランダの認知症患者のための取り組みが
世界で注目を集めています。

認知症患者だけが住める小さな村を作り、
患者が自立して生活できるような環境を整える、
というものです。

このホグウェイという村はアムステルダム近郊にあり、
村にはスーパーやレストラン、ショッピング施設、
劇場などが備わっています。

hogewey

患者はこの村から出ることはできませんが、
村の中は自由に歩き回れますし、
日常的な用事はすべて村の中で済みます。

大学のキャンパスの中に、コンビニや雑貨店、
ATM、レストラン、劇場があって、
学生がキャンパスを出ずとも用事を足せる、
そんな感覚に近いかもしれません。

ホグウェイの公式ウェブサイトには、
合計23棟のアパートタイプの住居に
150人ほどの患者が入居中とのこと。
入居できるのは、重度の認知症患者だけです。

認知症患者をサポートするヘルパーたちもこの村の住人。
村に住み、村の店の従業員として働いたり、
サポートを提供しています。

ホグウェイに批判的な意見もあります。
「外部から遮断して、ぬるま湯の中で夢を見させているだけ」
というものです。

しかし専門家は、普通と変わらない生活を送れる環境面からのアプローチは
認知症ケアに有効だ、と認めています。

また、アメリカのヴァンダービルト大学認知医療センターの
ニューハウス博士も、
「一般的な病院に患者を収容し、自由を奪うより、
ホグウェイのやり方は倫理的だし、患者の精神状態にもいい」
と語っています。

それを裏付けるように、ホグウェイ患者は健康状態が良く、
薬の服用量は少なく、通常の認知症患者よりも長命だという
CNNの2013年の報告もあります。

また副次的な恩恵として、患者の家族の介護負担の軽減、という面もあります。
介護負担で家族が追い込まれ、それによって患者にも影響が出る
という悪循環を防げるのです。

自分の家族が認知症に罹ったとしたら、どんな環境にいて欲しいか?
またもし自分が患者だったら?
そんな想像力が実現させた、人間味あふれる試みのように見えます。

THE HUFFINGTON POSTより引用