eBayが、海外展開戦略を進めるため、
機械翻訳などの開発及びサービス会社である
AppTekを買収する予定であることを発表した。

AppTek社はCoachやgoogleに自動翻訳システムを
提供しているが、同社のシステムにより、6億5千万のeBay
出品商品を、多言語に自動翻訳できることになる。

クロスボーダー取引が20%を占めるeBayにとって、
海外展開は最重要課題の一つだ。特に、新規ユーザーのうち
3人に1人は、BRIC諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)や
新興市場からだ。

eBayは昨年、ロシアへの配送も可能な、世界中のセラーの
出品を集めたサイトを立ち上げた。

同サイトが、英語でもキリル文字でも検索可能となっているように、
eBayにとってロシアは、海外戦略の最優先国とも言える。

「消費者は、自国の言語での取引を好む。世界進出を目指す
販売業者にとって、世界中の顧客とコミュニケーションが取れるか
どうかが鍵だ。当社は、消費者側も販売者側もベストな体験が
できるよう、言語の隔たりを埋めることを目的に取り組んでいます。」
とeBayは言う。

セラーにとって、出品した商品が正確に翻訳されていることは
必須だ。

従来の機械翻訳は、読みやすさを念頭に開発されているが、
eBayの顧客は、商品名や説明に特化した翻訳を求めている。

eBayは過去2年間で、急速にこの分野の取り組みを進めており、
独自で翻訳技術を開発したが、AppTekの技術により翻訳機能が
さらに飛躍するとみている。

世界中に1億4千5百万人のアクティブユーザーを持つeBayはまた、
商品を国外にも提供するよう、セラーに働きかけている。

多くのセラーが国際市場を受け入れている一方で、
発送済み商品の追跡など、配送の面でリスクが増すことや、
税関や返品の煩わしさから、海外への出品を好まないセラーもいる。

そこでeBayはセラーに、自社のグローバル配送プログラム(GSP)を
利用するように勧めている。

商品が購入されると、セラーはその商品を、米国の場合は
Pitney Bowes社の倉庫へ送る。

後は代行業者が、国際配送やカスタマーサポート、返品まで
全て処理してくれる。

eBayのCEO、John Donahoe氏の話では、eBayは今後、
GSPプログラムを利用できる国を拡大していく予定だと言う。

EcommerceBytes.com より引用
http://www.ecommercebytes.com/cab/abn/y14/m06/i16/s01