5月21日にハッカーの攻撃を受けたeBay。
その影響を受けた売り手が6月29日にテレビ出演、
7割以上の売上げ減になったと発表して話題を集めた。

これに関連して EcommerceBytesは読者に
eBayのセキュリティ対策についてどう思うか、
今回の事件から影響を受けたかどうかを聞いた。

eBayに出品している2000人以上の回答者の93%が
事件の影響で売上が減ったと答えた。
一ヶ月後の売上がについては
91%が事件前より減少したと答えている。

事件へのeBayの対応には批判的な意見が目立った。
ある回答者は、被害を受けてからその事実を発表するまでに
数週間もたっていたことに言及。

eBayが発表する前にメディアの報道で
ハッカー攻撃について知ったと言う売り手もいた。
そんな体験でeBayへの信用を失った売り手は少なくない。

セキュリティー攻撃の後
「パスワードの変更」を会員に依頼しただけの
eBayの対応を「十分でない」とする売り手は、
回答者全体の96%だった。

またパスワード変更依頼の仕方についても、
休暇やオフィスの内装変更を通知しているかのような
カジュアルな態度がeBay批判につながっている。

また、顧客情報の徹底管理や取引きの安全性について
会社の前面に立って一般市民を納得させようとする
幹部が一人もいなかったことに失望した売り手もいた。

調査ではeBayに対する提案も見られた。
「徹底的なハッカー対策や会員保護について
詳細な広告を出すべき」。
「メディアと組んで一大PRキャンペーンを行い、
将来の顧客に対しeBayの安全性を強調すべき」。

eBayが被害(売上減)をが補償したかどうか、
それは十分だったかと聞くと。
94%が「いいえ」と答えている。
「補償はゼロ」が典型的な回答だった。

売り手を危険にさらし、売上げ減を引き起こしておきながら
手数料を取り続けるeBayへの批判も見られた。

「オークション出品は無料になったが、
定価販売には何の恩恵もない」。
「このさい手数料を返金すべき」
「年末まで出品料を無料にすべき」
などの要求が並んだ。

なおeBayは、テレビ主演した売り手が
ハッカー事件の被害者であることを認めてはいないが、
パスワード変更依頼の影響で
客足が減ったことは認めている。

事件発表の5日後、eBayは
オークション出品している売手の一部に手数料を払い戻し、
11日以内にオークションを取りやめても良いと通知した。

ちなみにオークションは
eBayの取引き全体の3分の1以下だ。

eBayはまた一部会員にディスカウントクーポンを発行したようだ。
ただ、それらについては今回の調査の回答者は
「聞いていない」「十分な補償とはいえない」
と答えている。

調査結果から結論できるのは、
被害からの回復には恐ろしいほど時間がかかり、
eBayは今後会員とのコミュニケーションを
相当に改善する必要があることだ。

ecommercebytes.comより引用
http://www.ecommercebytes.com/cab/abn/y14/m07/i01/s01