こんにちは、武藤です。

Amazonで混合在庫を利用するリスクについては
以前から注意を呼びかけています。

混合在庫は米国Amazonでいうと
Stickerless Commingled Inventoryというサービスです。

FBA納品をする際に同じバーコードが貼られた商品在庫を
複数セラーで共有するサービスです。

このサービスに関連して
偽物が販売されるトラブルが起り、
ウォール・ストリート・ジャーナルに
Amazonでの販売に苦悩するメーカーが
取り上げられるといった事例も発生しています。

Amazonの商品ページというのは
特定のセラーが独占することができません。

メーカー以外にも各国の卸業者や小売業者、
さらには並行販売業者も販売が可能です。

日本のメーカーは厳密な商品管理を行い
慎重に商品を輸出します。

ところが、同じ商品ページで他のセラーに、
粗悪な商品を販売される可能性があるのです。
混合在庫の出荷では以下のようなケースも想定されます。

メーカー:本物納品 → 本物出荷
メーカー:本物納品 → 偽物出荷
悪質販売者:偽物納品 → 本物出荷
悪質販売者:偽物納品 → 偽物出荷
Amazon:本物仕入→偽物出荷

過去にはAmazonが偽物を
つまりいくらメーカーさんが商品管理を気をつけても
ひどい品質の商品や偽物を納品するセラーがいたら
商品ページの評価やブランド価値を失う可能性があるのです。

ドイツの老舗刃物メーカーのウィストフはFBA納品をやめ、
ジョンソン・アンド・ジョンソンはAmazonでの販売を一時停止、
エスティローダーはAmazonでの販売をやめました。

音響機器で有名なBOSEのような製品でさえ
偽物が納品されたこともあります。

メーカーとしてAmazon販売を行う際には、
混合在庫は選んではいけないオプションの一つです。

他にも自社のブランドを守るための手段は
しっかり抑えていきたいですね。

ノマドエクスポーター アマゾン海外販売編