去年上場を果たした中国最大級のeコマース企業、
Alibabaが打ち出したTmall Globalは
期待通りの成果をあげていない。

国外新興ブランドの「中国市場への最短路」
をうたったTmall Globalだが、
Alibaba傘下のどの国内マーケットプレイスより不振がめだち、
ウォールストリートジャーナルなどは、
同部門がAlibabaの面汚しになるだろうと書いている。

中国国内のショッピングサイト上位3千5百の中で、
AlibabaグループのTmall が5位、
Taobaoが2位を占める中、Tmall Globalは、
はるかに下の311位を占める(Alexa Internet調べ)。

ウォールストリートジャーナルによると、
Tmall Global加盟店の70%が十分な取引量を得られておらず、
外国ブランドは特に同サイトを通じたビジネスの立ち上げに苦戦している。

また広告を出しにくいことを理由に、
撤退を考えているところも少なくない。

ニュージーランドの某ヘルスケア商品業者は
Tmall Globalでの取引きは
期待していた量の10分の1にすぎないと言う。

Alibaba自体はサイトの成長には時間かかるため
業者に辛抱を求めているものの、
それがどれくらいの期間になるのかは言及していない。

Tmall Globalに出店するための費用も問題だ。
小売業者はまず2万5千ドル(2百50万円)の保証金、
そして年会費として5千から1万ドルをAlibabaに支払はなければいけない。

更にすべての売上げの3-5%が手数料として取られる。
小売業者が不満なのは言うまでもない。

サイトに失望した業者がTmall Globalから撤退すれば
Alibabaはこれらの収入をすべて失うことになる。
撤退者が増えればサイトの営業自体も危ぶまれ、
Alibabaグループの収支に悪影響を及ぼすことになる。

大型の新規株式公開にもかかわらず、
Alibabaの2014-20015年の貸借対照表には予期せぬ大穴があきそうだ。
そうなると、新規上場で株式の評価も定着していないだけに、
Alibabaにとって市場からの資金調達は今後難しくなるかもしれない。

また大型の損失は将来の拡張計画に水をさし、
将来の展開に向けて蓄えていた手元資本の目減りにもつながる。

人気のTmallをTmall Global会員に開放するなどして
Alibabaが持ち直す可能性は大きいが、
これは損失の可能性が大きすぎる。

自ら業績を上げ、参加企業のの販促を助けなければ、
Alibabaは業者に見放された
オンラインショッピングモールの後始末に追われることになりかねない。

paymentweek.comより引用
https://paymentweek.com/2015-1-1-alibabas-tmall-global-proves-disappointing-6360/