アリババに続く中国の巨大
eコマース企業JDの創業者Liu氏は
大学卒業後、ソフトウェアや電子機器の販売を始め、
2004年になると、インターネットで商品の販売を始めた。

この時、ちょうど中国では
インターネット販売という分野が
形を成してきた頃だった。
JD(当時の名前は360Buy.com)は
現在のモットーでもある
低価格と早い配送を売りに成功を果たした。

2006年資金繰りが苦しくなると、
Liu氏は香港のベンチャー企業に融資を依頼し
1000万ドルの融資を受ける。

この資本の注入によって、
JDは電気機器以外の商品販売に事業を拡大し、
新しいシステムとソフトウェアを
開発することに成功する。
また、この拡大が更に大口の投資家を
獲得することに繋がった。

この時、中国の配達サービスは劣悪なものだった。
中国は新しい道路や橋を建設していたが
サービスの悪さ、有料道路、また
その他の交通障害がトラック輸送の妨げとなっていた。
当時の中国にはFedExやUPSといった配送会社は無く
配送は遅く、外装が傷ついていることは珍しくなかった。

「その当時のクレームの70パーセントが
配送についてだった。そしてその全てが
配送が遅すぎるという内容だった。
そこで私達はロジスティクスが
ユーザ経験に関わると気付いた。」とLiu氏は話す。

2007年初め、JDは他の中国eコマース企業が
これまで意欲を示してこなかった
統合された物流網の構築をゼロから開始し
ネット注文から配送までを請け負うことになった。

現在、JDは39の街に7つのフルフィルメントセンターと
118の倉庫を所有し、約500もの街に
1045の小さな集荷所を展開している。
また、2010年からは、夜11時前に
ネット注文された商品のほとんどが
翌日の午後3時までに配送されることを謳っている。

このJDのビジネスモデルは
AmazonとUPSを組み合わせたものだと呼ばれている。

本物の商品であることの保証、
低価格の配送料又は無料で
時間通りに配送を行うという
独自の路線を築くことで、
JDは中国の成長し続ける消費者層にとって
オンラインショッピングが行い易いよう努めた。

現在、JDのウェブサイトへの訪問者が急増しており
1日に200万以上の注文を得ている。
これまでに、JDほど短期間で
収益を増加させた直販小売企業は他になかった。
Amazonでも成しえなかったことだ。

また現在、Liu氏はオンライン食料雑貨販売や金融業
そしてエンターテイメント事業にも関心を示している。

New York Timesより引用
http://www.nytimes.com/2015/01/27/business/international/jdcom-chinas-other-e-commerce-giant-follows-its-own-path.html?_r=1