中国のオンライン小売業、JD.comは3月頃、
Tencentのeコマース部門を引き継ぎ、
eBayのような個人対個人のマーケットプレイス、
Paipai(パイパイ)を立ち上げた。
これでライバル、アリババとの距離をまた一歩縮める形となった。

新しいプラットフォームは、広告よりも検索関連を重視している。
また、セラーはマーケティングコストの削減、
利用者はJDの全国的なフルフィルメントネットワークを活用し、
当日もしくは翌日配達の利用が可能だという。

利用者にとって検索機能は重要であり、
JDはPaipaiで新しいアルゴリズムを採用した。

バイヤーからのフィードバックや多くの関連商品の販売といった
さまざまな要因に基づいて、セラーに優先権を与えるという。
また、セラーはJDの宅配ネットワークや財務ツールへもアクセスできる。

TencentはJDの株式15%を取得し、
さらにJDが米国で予定している新規株式公開(IPO)実施後に
株式5%の追加取得をすることに合意した。
IPOの規模は17.8億ドル(1800億円)。

JDはアリババのTaobaoに対抗するPaipaiを立ち上げたことから、
完全にアリババとの競争に向かうつもりのようだ。

Tencentのeコマース事業はこれまでうまくいっていなかったことから、
JDが提携先としてeコマース部門を引き継いだことは合点がいく。
そして本当にアリババに脅威を与えることができるかもしれない。

メッセージアプリ、WeChatの人気からもわかるように、
TencentがSNS分野で強いことは言わずと知れた事であり、
アリババはそこで四苦八苦している。

アリババのCEO, Jonathan Lu氏は、今後も、
モバイルサービスの向上に焦点を当てたeコマース関連へ
巨額の投資を行うことを約束している。

最近のTencentはweChat上のeコマースを強化しようと積極策を取っている。
チャットアプリ内に公式ショッピングチャンネルとしてJDを加え、
さらにはWeChat内にショップを構えるアカウントオーナー
(大体はブランド)向けのオプションを設定した。

また、アプリ内のワンクリック支払機能を導入し、
より簡単になったTencentのオンライン支払サービスを使って
取引を完結させるという。

Tencentは「中国版クレイグスリスト」に7.36億ドル(746億円)、
「中国版Yelp」に5000万ドル(50億円)を投資した。
そしてeコマース成功に向けて物流事業に関与する署名も行った。

thenextwebより引用
http://thenextweb.com/asia/2014/07/17/chinese-e-commerce-firm-jd-com-relaunches-ebay-like-paipai-to-take-on-alibaba/