韓国の会社員リムさんは、韓国企業のサムソン製テレビを
アメリカのAmazon.comで買った。
近くのデパートに行くよりも、テレビが地球を半周するのを待ったのだ。
2週間待ったが、リムさんは600ドル節約できた。

関税や送料を払い、商品を待つ時間を考えても、直接購入の安さは魅力的だ。
「同じものや似たようなものをわざわざ高く買う理由がありますか?」
とリムさんは言う。

主婦のウォンさんもオンラインショッピング派だ。
ウォンさんは衣料メーカーGAPのアメリカ版サイトで買い物をする。
送料と保険料を払い、2-3週間待ってもなお、
地元のGAP扱い店で高い買い物をするよりいいという。

伝統的なシステムのもと、GAPの商品は国内販売パートナーの
新世界百貨店で独占販売されている。
新世界百貨店は、国内第2位の百貨店グループだ。

「直接購入だと、韓国のGAP扱い店で買い物するより30%も安いんです。
配送を待つのは全然構いません」とハンさんは言う。

彼らは韓国の「ジクグジョク」(直接購入族)だ。
海外ウェブサイトの9倍もの値段をふっかけるほど、
ぬくぬくと守られてきた地元小売業者にとって、
こういった人々の出現は脅威となっている。

Amazon.comなど、海外ショッピングを提供する海外企業は、
韓国の消費者に選択肢を与え、地元小売店に値下げを迫っている。

「同じ商品が海外でずっと安く買えるという話はオンラインで広まり、
具体的な商品名と買い物体験をブログで明かす人もいる。
直接購入は面倒だと考えてきた人も、
価格差のあまりの大きさに突き動かされている」
と、ウリ投資証券の小売りアナリスト、パク氏は言う。

直接購入の拡大は、データを見れば一目瞭然だ。
韓国銀行によると、海外利用のクレジットカード払いは2013年に15.4%伸びたが、
国内利用の伸び率は3.2%だった。

関税庁によれば同年、eコマースサイトを通した輸入額は47%、
10億ドル(約1002億円)増加した。

後半へ続く。

Bloombergより引用
http://www.bloomberg.com/news/2014-04-29/koreans-buy-samsung-tvs-on-amazon-hurting-local-shops.html