国際市場の調査会社ystats.comの報道によると、
B2Ceコマースの世界市場が急成長している中で、
高級ブランドは未だに、eコマースをフル活用していないと言う。

結果として、増加し続ける高級品eコマースの収益は、
オンライン小売業者やマルチチャンネル・リーテイラー、
フラッシュセールサイトによって生み出されたものだと言う。

しかし、この状況も変わりつつあるようだ。
主要高級ブランドの中には、自社独自のeコマースを
確立するものも増えてきているのだ。

この動きにより、高級品を購入する消費者の10%以上が
オンラインを利用し売上は急上昇、
10億ユーロに近い数字を出している。

B2Ceコマースの高級品総売上シェアは、
2019年までには半分以上伸びると予想されている。

高級品ネット販売を専門とする企業や、
マルチチャンネル専門企業の収益も増加している。

イタリアのマルチブランド通販、
YOOXグループの収益年間成長率は、
2009年から2013年の4年間で、30%以上だった。
同業の、英国Net-a-Porterの
同期間における成長率は、50%以上にもなる。

また、米高級小売業のニーマン・マーカスは、
2013年のオンライン売上が10億ドルを突破した。

同市場に影響しているのは、
シェアが2桁台に及ぶドイツや英国など、
依然として先進経済諸国のように思われる。

しかし、ブラジルや中国、インド、ロシアなどの新興市場は今後、
eコマースで最大のシェアを占めるようになることが予想されている。

これら新興市場の高級品購入者は、先進経済諸国の消費者よりも、
インターネットで商品についてリサーチしてから購入する場合が多く、
スマホやタブレットなどのモバイル機器や、ソーシャルコマースを
活用する消費者が多い。

メディアへの関与について言えば、中国とブラジルでは、
半数以上の消費者が、お気に入りの高級ブランドの
ソーシャルネットワークをフォローしている。

それにもかかわらず、高級ブランド側は依然として、
新興国のオンライン市場への関与に消極的だ。

中東では、高級品の需要が高いことが知られているにもかかわらず、
ウェブサイトの現地語化をしているブランドは、ほんのわずかだ。

また、トップ高級ブランド6社のうち、ロシア語のウェブサイトがあるのは
たった1社のみで、同国へ国際配送する企業も極めて少ない。
最大手国際企業グループのLVMHやリシュモン (Richemont)でさえもだ。

しかし、エスティローダや、世界最大手のメガネメーカーの
Luxotticaグループは、オンライン部門の収益増加を受けて、
オンライン部門を徐々に拡大している。

また、高級ブランドによるオンライン販売化に加え、
米国のエディターズ クローゼットや、
アジア太平洋地域のグラムール セールスのように、
オンラインのフラッシュセールで、
会員に高級品を割引価格で提供する企業も数ある。

MULTI CHANNEL MERCHANTより引用
http://multichannelmerchant.com/ecommerce/luxury-brands-yet-fully-embrace-global-ecommerce-04092014/