マレーシアの小売業者はeコマースへの進出が遅れ気味だ。
2016までに進出が見込まれているのは、
業界全体のわずか1.4%とされている。

消極的な業者が理由としてあげているのは、
実店舗との競合など、本業への悪影響、人材不足、
畑違い(新店舗を開設する方が良い)、
実際の小売店の方が顧客の目につきやすい、
投資の準備ができていない、予算が無い、
しばらく様子を見たいなどだ。

だがeコマースに限らず、利用できるすべての販路
(モバイル端末やパソコン経由のネットアクセス、
テレビ・ラジオショッピング、電話による勧誘、
ダイレクトメール、カタログ通販)で
消費者と切れ目無く結びつく努力は小売業に必要だ。

どの販路にも対応できていれば商機をのがすことがないし、
またそれが最終的には実店舗での本業にも
利益をもたらしてくれるからだ。

それを示唆する興味深いデータを
eBay EnterpriseのDarrel Fifield氏が
eコマースの国際会議eTail  Asia 2014に提出している。

これによると販路を選ばずに買い物をする
今日の消費者は以下の特徴を備えている。

・常にネットとつながっている
85%はモバイル端末無しには一日も過ごせない85%
(出典:Time, Mobile Poll )
76%はネットにつながる端末を複数持っている。
(同: eBay Enterprise )

・小売業者への期待が大きい
81%が実店舗の技術向上を望み、
66%がスマホでの買い物をもっと便利にしてほしいと思っている。
(タブレットの数字は75%)

84%が通常店舗の販路とオンライン販路との統合を望んでいる。
(同:eBay Enterprise)

・買い物の仕方が従来とは違う
アメリカのインターネットユーザーの29%は、
可能なら買い物のすべてをネットで済すませてもいいと考えている。
実際の買い物と買い物をするための下調べをあわせて、
2014年の買い物の48%はウェブサイトの影響を受けると予想される。
(同:eBay Enterprise調べ)

ではどんな消費者が「全販路で買い物をする」のだろう?
その答えは、Fifield氏のデータによれば「すべての消費者」。
少数特定のグループではないのだ。

この事実に注目すれば、小売業者が全販路対応の一環として
eコマースへ進出しない理由はない。

ecommercemilo.comより引用
http://www.ecommercemilo.com/2014/04/why-retailers-need-to-embrace-omnichannel.html#.U1e4s2eKDIU