3年間でユーザー登録4.9億人を達成したLINEが27日、
eコマースに参入することを発表した。

同社は、人気のスタンプやモバイルゲームなどの
従来のサービスに加え、今年3月には既に
ECモールの「LINE モール」を開始している。

現在のベータ版は手数料無料だが、同サービスの本格化で、
変更の可能性もあると言う。
アクティブユーザー数やダウンロード数は非公開のため、
どの程度成功しているのか判断することは難しいが、
27日の発表からは、eコマースへの本格展開へ明るい兆しが見られる。

そうは言うものの、日本のeコマース市場は、小売販売全体の
僅か3.1%に過ぎず、Amazonや楽天など、
既に確固たる位置を占める企業がある。

大物相手にLINEがどう戦いに挑むのか、
以下、同社の新機能を見てみよう。

1.グループ購入(8月28日開始)

LINE上で繋がりのある者同士が、同一商品をまとめ買いすると、
最大50%の割引価格で購入できる。
支払いや配送は各個人毎に行われる。

2.LINEギフト(2014年内に開始)

他社サービスと同様、商品をギフトとして購入・配送が可能。
前述のグループ購入機能を利用すれば、友人同士で
一つのギフトを購入、コストを分割することもできる。

3.LINEマルシェ(2014年内に開始)

地方の生産者から直接、生鮮食品が購入できる。

4.LINEセレクト(2014年内に開始)

セレクトショップを集めたモール。
携帯電話で高級品をブラウズし、購入できる。

5.LINEクリエイターズモール(開始日は未定)

クリエイター自作の商品を販売する専用モール。

LINEのeコマースへの意気込みは良く分かるが、
今ひとつ革新性に欠けている。
例えば、グループ購入はGroupon(グルーポン)が、
ギフト購入は昔からAmazonがやっている。

消費者と日本全国の販売者を結びつけるのは
楽天のビジネスモデル基盤であるし、高級品や
クリエイターの商品を購入できるアプリは、ごまんとある。

しかし、そこを指摘するのは、論点がずれているというものだ。
現段階でLINEは大方、圧倒的な勢いを誇る
巨大金融機関のようなものだ。
経営トップ達は、このままでは長くは続かないことを理解している。

現ユーザーをキープし、新規ユーザーも引き込みたいのであれば、
真新しいインセンティブを生み出す以外に道はあるまい。
世界4.9億人の現登録ユーザーが、上記のeコマースサービスを
利用すれば、世界的には大勝利を収めることになるだろう。

だがその前に、国内の強豪、楽天とAmazonとの競争に
勝たなくてはならない。LINEには自信がある。
LINEコマース・メディアベータ担当で上級執行役員の
島村武志氏は言う。

「両社のサービスを真似ることはない。LINEの優れた点は、
人と人を繋げる能力の高さ。我々が目標とするのは、
人々の考え方や購入方法を変えること。」

TECHINASIAより引用
http://www.techinasia.com/line-mall-challenges-rakuten-amazon/