ドイツのベンチャーファンド兼スタートアップ支援企業の
Rocket International は、オンライン小売り業Shop.comを通じて
ミャンマー市場に切り込みを入れている。

SimilarWeb.com の調べによると7月以来、
Rocket’s の求人サイト Work.com.mmには
月当たり10万件のページビューたあった。
これは競合サイトMyanmarjobs.com.mmの2倍に当たる。

総合オンラインショッピングサイトShop.com.mmの躍進はその上を行く。
マーケティングに本腰を入れた10月以来ユーザー数が着実に増えている、
とRocket の役員 Kiren Tanna氏は言う。

12月の終わり以降、毎月のページビューは4万6千件を超え、
毎日500人の客がサイトを訪れるという。
地元オンライン小売りとは格段の差だ。
商品の数と種類の多さで群を抜いていることがその理由だ。

Tanna氏によるとShop.comは100ブランドを抱え
2千種類の商品を提供している。
ミャンマーの消費者がオンライン店で買うのは
電話、ファッション用品、エレクトロニクス、テレビ、家電などという。

人気上位のブランドは Acer、Bata、
BangBang(韓国アパレル)、Oppo(携帯)。
Philipsと Samsungは共同マーケティング戦略を取り
Shop.comでの低価格を可能にしている。

一方スケールで劣る現地企業は
シンガポール、タイ、アメリカから商品を
買い付けないといけないため値段では勝てない。

ミャンマーでは総人口の95%が銀行口座を持たないため、
決算は着払いが圧倒的に多い。
Rocketもこれには選択の余地がない。

Tanna氏によると東南アジアでは
クレジット・デビッドカードを持つ人の間でも着払いが好まれるとのこと。
ヤンゴンでは30人以上のShop.comの従業員が配達に当たっている。
地方では地元のサービスが使われる。

Shop.comのライバルには
Yangon Online StoreとYangonBayが上げられる。

ただYangon Onlineは買い物にヤンゴン店へ足を運ばないといけないため
直接の競争相手とはいえない。
去年の9月まではサイトのページビューでShop.comに勝っていたが、
それぞれの月間ページビューが約2千だった9月半ばに
地位が逆転、Shop.comが抜きん出た。

YangonBayは通常のオンライン小売り。
PayPalのミャンマー版ともいえるMyanPayを含む
複数の決算選択肢を提供している。
品揃え(アパレル、エレクトロニクス、健康美容用品)
ではYangon Onlineに劣る。

Shop.comの2倍のページビューがあるが、
7月の4千件をピークに下り坂、12月には1500件までに落ち込んだ。
ビューアーのほとんどがシンガポール在住のミャンマー人というのが面白い。

RocketがShop.comを黒字にするまでに
相当の年数がかかるだろうという一般的予測に対し、
Tanna氏はミャンマーのユニークさを指摘する。

「ほとんどの国では伝統的な取引きが、
近代的小売り形態を経てeコマースへと進化している。
だがミャンマーでは中間の、近代小売りを乗り越えて、
eコマースへ直接移行できる」。

Shop.comのブランドのうち、
ミャンマーのどこの実店舗でも買えないものがいくつかある。
それらの商品について情報を得たり、
広告を見たりしたとき、オンラインで買うことが消費者の第一オプションなのだ。

オンライン売上げの総小売り売上げにおける割合について、
Tanna氏の予測は「ミャンマーは1年でタイ、ベトナム、
フィリピン、インドネシアのレベルに達する。
いくらか先ん出る可能性もある」と言う。

それは市場が1年で10-20倍に拡大することを意味するが、
ミャンマーにはそれが可能だろうか?

www.forbes.comより引用
http://www.forbes.com/sites/susancunningham/2015/01/23/in-myanmar-rockets-shop-com-raises-the-online-retail-stakes/