米国でeコマースは、控えめにみても毎年16%成長している。
市場シェアのほとんどはAmazonやeBayなどで占められているものの、
市場に入り込むチャンスはまだかなり残されているのだ。

最近の市場動向を以下に挙げてみよう:

1. 共有/レンタルエコノミーの流行は継続中

RentTheRunway やAirBnBといったサイトはそれぞれ、
マーケットの見直しをしている。例えば、AirBnBはもともと
旅行や会議期間中の格安滞在先の需要を基に設立されたが、
短期あるいは長期利用可能な住居を提供する
巨大マーケットプレイスに発展した。

2. プライムサービスを他社でも

顧客の43%が良しとする人気のAmazonプライムサービスに
目を付けたのがShopRunnerだ。
同社は、Amazonのライバル企業に
2日以内の配送サービスを提供している。

3. オンラインとオフラインの融合

Googleは近年、無料で即日配送を提供する
「ショッピングエクスプレスサービス」を開始した。

実店舗がeコマースにむしばまれている実態の中、
オフラインサービスとスピードを、オンラインインターフェースと
ユーザー体験に結びつけるサービスをビジネスチャンスとして
見出したのだ。持続可能かどうかを知るにはまだ早いが。

4. ニッチソリューション

Apple社の「Genius Bar」サポートサービスは、
すぐに修理してもらえないのが難点だ。
iCrackedは、iPhoneやMac製品を30分から1時間程度で
修理するサービスを開始した。

だが、eコマースは成長を遂げている分、問題が生じているのも確かだ。
eコマースが引き起こす軋轢を解消することから始めるのも手だ。
筆者が宅配ボックスサービス「Swapbox」を設立したけっかけでもある、
不在配達の問題をとってみよう。

都会市場では、最大で40%の配達が、一度は不在配達となっている。
筆者がSwapboxを立ち上げる以前は次のような方法があったが、
いずれも、万人向けの解決策となるには至っていない:

・配達先を勤務先にする。

大抵は問題ないが、詮索好きの同僚の目や、かさばる荷物を
自宅へ持ち帰ることを覚悟しなければならない。

・呼び出しベルを携帯へ転送する。

集合住宅に住む人であれば、共同ドアやゲートの呼び出しベルが
押されると携帯に転送され、携帯からゲートを開けて配達人を
通すことができるというサービスがある。Ringoはそれを代役する
有料サービスだが、扱いにくい。

・配達先を近所の食料雑貨店にする。

多くの店主は信頼でき、荷物受取のついでに買い物をする
可能性があるため、店主も喜んで引き受けるだろう。

・UPSや郵便局に荷物を預かってもらう。

時間帯が不便で、運送業者によって解決策も変わってくる。
では、他に解決すべき問題はあるのか?

答えはイエスだ。以下が、筆者が考えるところだ:

1. 返品問題

オンラインショップの増加に伴い、返品も増加している。
高級品サイトの中には返品無料のところもあるが、
それが標準ではない。Amazonでさえもだ。しかし、
Return Saverのようなサイトでは、年会費を払って
会員になれば、FedEx Groundと呼ばれる専門業者を利用して
何回でも無料で返品できる。

2. サイズ問題

衣料品やアクセサリーはeコマースでも大部分を占めるが、
実店舗のように試着できないのが欠点だ。MTailorは、
スマホやタブレットのカメラで自身を撮影すると、身体に
ピッタリなサイズのシャツを購入できるアプリを提供、
仕立て屋より20%正確だとされている。

3. その他必需品の配送

特定の薬局については多数のソリューションがあるものの、
どの医薬品プロバイダでも利用できるサービスが無い。
ただ、販売許可を得ることと、合法薬物に関する
州ごとの規制に対応するという難問がある。

問題はいくらでもある。軋轢を軽減する方法を
クリエイティブに考えられるかどうかだ。

Forbes.comより引用
http://www.forbes.com/sites/theyec/2015/01/26/e-commerce-is-changing-and-so-are-the-business-opportunities-it-creates/