米国eコマース企業の多くが、
中国消費ブームの波に乗ろうとしている。
Amazonも例外ではない。

同社は今年始めに、クラウドコンピューティングサービスの
Amazon Web Servicesを中国で開始、
カスタマーサービスに力を注いでいる。

しかし投資家の多くは、
中国で成功を収められるかどうかについて懐疑的だ。

市場調査会社のiResearchでは、
中国のオンライン小売市場は今年、
売上高が2.8兆元(約51兆円)に達すると予測している。

AppleやZaraなど外国ブランドのほとんどは、
中産階級の消費者目当てにTmall(天猫)上で運営しているが、
市場は国内企業が優勢で、その半分以上をアリババが占めている。

Amazonは中国へ莫大な投資をしているが、先週、
直近の四半期の成長率が予想を下回るものであったことを発表した。

同社は中国での運営規模の公表を控えているが、
配送センターは少なくとも10か所あり、従業員は数千人はいる。
その規模にもかかわらず、市場全体に占める割合は
わずか2%だとアナリストは言う。

株式及びマクロ経済の調査会社、Wolfe Research の
Aram Rubinson氏によると、Amazonは中国で
年間6億ドル(約670億円)以上の損失を出すと推定している。

「もし中国から撤退し、損失を防いだ分で
自社株を買い戻せば、状況はもっと良くなるだろう。」
と言う。

しかし、世界最大かつ急成長を遂げている経済圏の1つから
身を引く決心をするのは容易なことではない。

eBayは、アリババのより効率的な戦略に押されて、
2006年に中国から撤退するも、ベンダーや小規模の製造業者と、
他国で多数のeBayサイトを利用する海外バイヤーを結びつけるという
新しい戦略を掲げて、同国に再進出した。

しかし今回もまた、ロシアやブラジルでAliexpressが好調な
アリババとの競争に引き込まれている。

Amazonは、これとはやや異なったアプローチを展開している。
Amazon.cnでは、海外ブランドのファッション用品や
家庭用品などを直接、中国国内の消費者に販売している。

同社フルフィルメント ビジネスのバイスプレジデント、Tom Taylor氏は、
中国の生産業者が商品を海外に発送し易くなるよう、
今後、中国国内のロジスティクスを改善するつもりだと言う。

例えば最近では、上海に新たに設定された自由貿易区で
運営を開始する計画を発表している。

しかし、依然としてアリババの存在が大きく立ちはだかる。
Willis氏は、Amazonでの購入に、中国で最も普及率の高い
オンライン決済システムであるAlipay(アリペイ)が利用できることを
指摘する。

Alipayは、Amazonのライバルであるアリババ系統の企業であるが、
Willis氏は、
「ライバルとでも提携することが不可欠なことを実感した」
と語る。

Amazonの海外事業は苦戦している。
先週公表された第3四半期の結果では、米国外の運営の損失が、
直前の四半期で2億2400万ドル(約251億円)に達した。
これは昨年同四半期の2800万ドル(約31億円)から上昇、
直前の四半期の総合損失は4億3700万(約490億円)に上る。

しかしTaylor氏は、Amazonの海外事業の範囲は急速に広がっており、
そのほとんどは既存のインフラを軸にしていると言う。

同社では、商品の発売から投資対効果検討書を提出するまでに
長い時間がかかり、これを受け入れない投資家もいる。
それでもTaylor氏はこう言う。

「私たちが社内で良く言っていることですが、
今目にしている木は、5年前に植えられたものなのだ、と。」

FT.comより引用
http://www.ft.com/cms/s/0/1c4ba6f4-5f80-11e4-986c-00144feabdc0.html#axzz3HfTVU1OU