楽天は2009年にタイ最大のオンラインショッピングサイト
Tarad.comの株式3分の2を取得した。

同社初の海外e-コマースサイトの買収だが、
その存在が顧客に見え始めたのはここ2年ほどになる。

楽天はTarad.comと一般顧客の間に入り、
市場規模が小さいタイで難しいと言われるB2B を支援し、
B2B2Cを実現している。

Tarad.comはタイe-コマースサイトの草分け的存在だ。
タイがドットコムブームにあった1990代後半、
大学を出たばかりのPawoot Pongvitayapanu(以下Pom)氏が
仕事の片手間に始めた無料売買広告サイトがそのルーツだ。

2002年にはJasmine telecomより7百万円近い出資を受け、
04年には広告料やプラットフォーム使用料で初利益を出した。

サイトは顧客の目にはeBayや楽天に似た作りで、
基本はCtoC。誰でも新旧品を出品できる。
商品量が増えればBtoCとして店を構えることができる。
大小様々の企業が参加している。

現在出品者(社)数は250,000にのぼり、
常時380万点の商品が販売されている。
会員数は650万、1日20万のページビューがある。

創立7年になるタイeコマース協会の会頭も務めるPom氏によると、
売り上げはタイのe-コマースライバル、
CP財閥系.の Weloveshopping.comや
ドイツ資本Rocket Internet傘下の Zalora (アパレルと靴)や
Lazada(すべての商品)をしのいでいる。

Pom氏によるとRocket系の2社は
価格を低く設定しすぎているのと同時に、
シェア拡大を急ぎすぎている。

またマーケティングや人件費に金をかけすぎ、
在庫・配送コストの負担も大きく、
東南アジアでは儲けがでていない。

ただ今年からTarad.comと同形態の
「独立出店制」を取り今後の競争激化が予想される。

楽天から$330万ドルの出資(3.3億円)を得て
将来は安泰のPom氏だが「働くのが好き」と現役を続けている。
楽天本社からバンコックへの出向管理職が2人だけであることも大きい。
タイよりも管理が厳格で、規則に縛られる日本式経営にも好意的だ。

月曜には全社朝礼に出席、金曜日には朝5時半起きで
世界各地の楽天トップとの電話会議に臨む。
そこでは「(売り上げなど)数字を含めてすべてを明かし、分かち合う」。

後半に続く。

www.forbes.comより引用
http://www.forbes.com/sites/susancunningham/2014/07/05/rakuten-remodels-thai-shopping-site-tarad-com/