出店者向け利用料金の見直し
楽天市場は9月8日、出店者料金体系の変更を発表した。
一部無料化されるサービスはあるものの
相対的には、出店者からすると利用料の値上がりとなる。

無料化されるサービスとは以下の通り。
①配送先データCSVダウンロード
②送り状ダウンロード
③出店者向けサーバーデータベース「楽天GOLD」
④「受注WEB API」
(2015年1月1日より実施)

無料化されるのは、主に楽天市場のシステム機能。
出店者がシステム機能を自由活用することで
より効率的なサイト運営ができるようになることが狙いだ。

一方、値上がりするサービスには次のようなものがある。
①無料配信していたメルマガを廃止し、有料メルマガに統一。
(2015年4月1日より実施)
②モバイルシステム利用料率が、PC料率に0.5%加算した数値となる。
③システム構築費用として、売上の0.1%を課金する。
(2014年11月1日より実施)

値上げに応じて物流サービスの見直しも
見直されるのは利用料金だけではない。
安心して買い物ができるよう、
物流環境にも大きな変更点がある。

これまで商品が未着の場合にだけ適用していた保証を
遅延にまで広げ、楽天が店舗に代わって保証する。
また、出店者によってまちまちだった
配送予定日の告知や配送状況の表示を義務付ける。

さらに、振込詐欺などの被害を未然に防ぐため
決済を楽天グループで請け負うシステムも開始される。
11月中旬より、振込先を楽天銀行の口座に統一し、
セキュリティを高め、より安全な決済方法へと変換する。

見直しの目的と今後の展望
利用料金と物流サービスの見直しは、
楽天と出店者のつながりを強固なものにして、
他モールへの流出を防ぐ目的があるのではないだろうか。

また、これまでAmazonに先行されていた
物流の迅速性や確実性を向上させて消費者の信頼を高め、
楽天市場の利用者を増大させる目的もあるのだろう。

その一方で、本来配送業者や店舗が請け負うはずの負担を
楽天が一手に引き受けるという側面もある。

この見直し案が店舗、消費者にとって
プラスと出るか、マイナスと出るか。
今後、どのような改善策が打ち出されるのか。
これからの楽天にも注目したい。

ECのミカタWEBより引用
http://ecnomikata.com/ecnews/detail.php?id=1727