東南アジアの消費者は世界で最も社会的意識の高い消費者である
ということがニールセンの最新の調査で明らかになった。

今年の2月と3月、ニールセンは60カ国の3万人を超える
消費者を対象に企業の社会的責任に関する国際調査を行った。

調査から、社会的・環境的に良い影響を与えている企業から
商品やサービスを購入する傾向にあるインターネット消費者が
東南アジアでは64%に上ることが明らかになった。

これは、中南米が63%、中東・アフリカが63%、北米が42%、
ヨーロッパが40%となった結果の中で最も高い割合で、
国際平均は55%だった。

東南アジア圏内では、フィリピンの79%が最も高く、それに
ベトナム73%、タイ71%、インドネシア65%、マレーシア57%、
そして、シンガポール48%が続いた。

自然や環境災害が多く、貧困水準の高いフィリピンやベトナム、
タイといった新興市場の消費者が社会的・環境的責任を
果たしている企業から購入する傾向が高いことが分かる。

新興市場の消費者は、地域社会のサポート活動を行う企業を
求め、環境状態を改善しようとしている。
企業はこの要求に応えるためにしっかりと行動することが必要だ。

社会に利益を還元することや社会的責任を果たすことは、
重要な活動であり、消費者の購買決定にも影響を及ぼすと
ニールセンは考えている。

社会的責任を果たしている企業から6ヶ月以内に
最低でも1度、商品やサービスを購入した人は国際平均で52%だった。
東南アジアは、フィリピン76%、ベトナム68%、タイ66%、
インドネシア61%、マレーシア49%、シンガポール48%で
平均は59%だった。

フィリピンの消費者は供給業者が社会的・環境的基準を
満たしているかどうか確認するため、購入前に商品の
パッケージをチェックする傾向も国際平均の52%と比較して82%と高い。

社会的・環境的に良い影響を与えている企業から
商品やサービスを購入するために他より高い金額を払う割合は
2011年から国際平均で10%、東南アジアで9%増加している。

世界中の消費者の購買決定に
企業の社会的目的が影響を与えることは明らかだ。
消費者は社会的影響を十分気に掛けている。

企業は、社会的な問題と消費者市場とを結びつけ
どのように価値観を共有していくか決めることが重要となる。

Asia Briefingより引用
http://www.asiabriefing.com/news/2014/07/corporate-social-responsibility-ranks-high-among-consumers-in-asia-pacific/