関係筋によると、Amazonはこの秋、
サンフランシスコとロサンゼルスでタクシーによる配達を試験的に始めた。
配車にはオンラインタクシーサービスのUberや
Lyftの新興ライバル、Flywheelのアプリが使われる。

このアプリでタクシーをミニ物流センターに呼び出し、
同じ郵便番号宛の箱を一車あたり10個集め、
1箱あたり5ドル(580円)の送料で1時間以内に届ける。

これは販売元から顧客に直行する迅速な配送をめざす
Amazonの新しい試みと言える。
去年のクリスマスに配送遅延で問題になったFedExやUPS、
郵便局を置き換える新たな配送手段として期待されている。

Amazonはまた、生鮮食料品の独自配送サービスを、
地域の宅配サービス会社や郵便局との提携で試験的に行っている。

これに伴い、返品や商品引き渡し、
同日配達などを行う店舗を近くマンハッタンに開く予定だ。
Amazonは無人飛行機(ドローン)での空輸システムを試行する一方、
商品を最も早く安く配送する手段を瞬時に選び出すソフトも開発中だ
(Forrester Researcher 社のアナリスト Sucharita Mulpuru氏弁)。

これらの試みは、小売り各社と配送競争を続けるAmazonに
イノベーションが常に必要であることの証拠とも言える。
同日配達サービスのスタートアップ企業Delivに投資している
Upfront Venturesの Greg Bettinelli氏の指摘だ。

競争力強化をめざし、小売各社は店舗をミニ倉庫化し、
同日・1時間配達や、オンライン商品の店舗引き渡しを開始している。
例えばMacy’s や Kenneth Coleは宅配サービスのプロや、
電話で即呼び出せる運転手チームを抱えるスタートアップと提携している。

オンライン受注商品を実店舗で引き取り、
1時間以内に顧客に届けるサービスを行うスタートアップには
Zipments、Postmatesなどもある。

オンライン各社との競争は言うまでもない。
Google ExpressはTarget やCostcoと提携し、
最近同日配達の地域を6都市に広げた。

ebayも去年買収したロンドンの同日配達会社Shutl による
1時間配達(eBay Now)を約2年前から米国内の5都市で試行している。

Amazonのタクシー配送の試みには2009年の7.2%から
去年総売上比8.9%にまで拡大した配送コストを圧縮する目的もある。
Amazonは10月に、過去14年で最大の四半期赤字を発表したが、
これは同期間に32%上昇した配送費と無関係ではない。

online.wsj.comより引用
http://online.wsj.com/articles/amazon-testing-taxis-for-deliveries-1415209630