シンガポールeコマース市場は
地元The Straits Times紙によると
10億ドル(1千億円)の大台にせまっている。

規模では中国の450分の一とはいえ、
東南アジアの入り口である同国のトレンドから
地域全体の今後の傾向を占うことができる。
注目に値する流れが3つある。

1)新決済モデルの出現
経済が発達しているシンガポールでは、
eコマース取引きの大半はクレジットカードや
PayPalのような第三者決済システムで行われている。

この分野での最近のイノベーションは
銀行を決済手続きからはずし、手間とコストを省くことだ。
fastacash や Omise.などのスタートアップを仲介にした、
ソーシャルメディアからの直接決済がその一例。

fastcashはソーシャルやメッセージアプリを通じて
お金やその代用(トークン)の送付を可能にした。
Omiseは業者がソーシャルメディアを通じて
商品代金を受け取れるようにした。

また、BiIcoinのような暗号通貨も銀行を通さない決済を可能にした。
個人情報悪用の危険が無いとはいえないが、
暗号通貨は新たな市場創出の力ある。

2)オンライン商品をオフラインで届ける
オンラインで注文を受けた商品をオフラインの実店舗に届け、
顧客への配送日数を短縮する動きが出てきている。

SaaS(サービス型ソフト)のTradeGecko、
同日配送のrocketUncleなどは、
これまでAmazonのような確立した
サプライチェーンを持つ大手だけに可能だった、
無駄の無い在庫管理と適正価格での迅速配送を、
中小小売業者にも可能にした。

究極の配送モデルはセルフサービス。
Taobaoはシンガポールの郵便大手SingPosと組み、
全国各地に無人商品引き取りステーションを設けた。
好きなときに行って商品を引き取れる便利さが売りだ。

3)ユニークな中小勢力が健闘
シンガポール市場は、独自の隙間商品を持つ中小小売店が
総合大手と並立できる大きさだ。
専門eコマース店やブログショップがその例だ。

2000年頃に主にファッション分野で出現したブログショップは、
オンラインストア支援のShopify のショッピングサイトやシステムを利用して、
2010代には大幅に品揃えを増やした。

The Golden Concepts(電子機器)
Dress A Pets(ペット用アクセサリー)
Zapfor(食料品)などが成功例だ。

27.coより引用
http://e27.co/e-commerce-trends-singapore-20141110/