■企業としても有用なBASEの決済ツール

“無料で誰でも簡単に”ネットショップを作成できるBASE。
資金や知識がなくても始められることから
これまで個人利用が中心だという認識が高かった。
実際にBASEを利用している企業は、個人に対し全体の2割ほど。

しかし、BASEは個人ショップ専用のツールというわけではない。
企業が導入した場合の利点も数々存在している。
一つ挙げられるのが、決算ツールとしての完成度だろう。

〔BASEの決算システム〕
①代行手数料はクレジットカードとコンビニを選択した場合のみ、
1決済につき3.6%+40円という低料金設定
②ユーザーは自分で売上金の振込日を指定できる
③売上が確定すると売上金は一旦BASEに預け、
ユーザーは管理画面上から申請して引き出す

企業利用で有効なのは、とくに③の引き出し方法。
申請後、10営業日で振りまれるので
キャッシュ・フローの決算がしやすいという利点がある。

■企業向けサービスを次々に開発

BASEでショップをオープンする手続きはいたって簡単。
ただし、取り扱う商品が多い企業にとって
商品画像をアップロードしていくのが大変という難点があった。

今回、靴の通販サイト「ロコンド」と企業提携を結んだ。
これをきっかけに、これまで不可能だった
数百におよぶ商品を一度にアップロードできる機能を開発した。

また、モール機能がないBASEでは
集客プロモーションは各ショップが進めなければならない。
そこで、ショップオーナ向けに無料の拡張機能として、
「BASE Apps」という、さまざまな集客支援を提供している。
現在は25の拡張機能があり、今後も増やしていく方針だ。

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〔BASE Appsの拡張機能の例〕
①「クーポン発行機能」
商品の割引・値引きクーポンが簡単に発行できる
②「Googleプロモーションコード」
2500円で1万円分のGoogleアドワーズ広告が出せる
③「商品撮影サービス」
1カ月に一度だけ無料で、BASEに商品画像の撮影依頼ができる
④「SEO設定」
各ページごとに任意の検索キーワードや説明文を設定できる
⑤「ショップロゴ作成」
好みのフォントと色を選ぶだけでオリジナルのロゴを簡単に作成

さらに、ショップオーナーの相談窓口として「BASE U」がある。
ここでは、ネットショップ開設・運営・販促のノウハウを紹介。
また、ショップ運営についてオンライン授業が受けられる
「schoo(スクー)」を無料で開講している。

ロコンドとの提携を機に、企業出店に力を入れだしたBASE。
今後は、大型モールに出店するだけでなく、
独自のECサイトを持つ方向へと進化していくのかもしれない。

「ASCII.jp WEB Professional」より引用
http://ascii.jp/elem/000/000/952/952012/