アジアにおける2014年のeコマースへの消費者支出は、
全世界の約半分にあたる5250億ドル(約53.6兆円)に達する予想だ。
eコマースは今後も個人投資家やベンチャーキャピタルの
最大の投資先であることから、さらなる成長が見込まれる。

来月行われるStartup Asia Singaporeのイベントでは、
ロケットインタネットや楽天、タオバオ、Qoo10といったトップ企業と共に、
オンラインショッピング業界の現状について議論する。

また、彼らとのパネルディスカッションでは、
東南アジアに関するトピックスを重点的に取り上げる予定だ。

以下は今年、話題になるであろう5つのトピックスで、
今回の討論会でも取り上げる予定だ。

1. アリババの株式上場
アリババは中国でタオバオやTモールの運営を行っている。
タオバオはここ1年で東南アジアへの進出を果たした。
同社の株式上場はFacebookの上場以来、最大規模となる見込みだ。

2013年の中国での成長率は70%近く、
上場成功により2つの疑問がうやむやになる。
まず、同社のアジア拡大戦略とは何か?
そしてYahooは棚ぼた式に手に入った大金をさらにアジアへ投入するのか?

2. プラットフォーム上での競争の激化
新規参入企業がインドネシアやインドのような
大きな市場へ押し寄せていることから、
eコマース分野の加速化と強力化が浮き彫りになることが予想される。

純粋に顧客を取り込むことから、他社との差別化を図る
ブランドイメージの構築に動き出すとみられる。
また、大手は供給面への投資によって利用者規模の拡張を開始するだろう。

We Chatや Line、KakaoTalkは「スタンプ」といったデジタルグッズがけん引する
オンラインショッピングに力を入れることが予想される。
楽天がどのようにViberをプラットフォームに持ち込むのかに注目だ。

3. インフラ開発
支払や輸送のネットワーク構築には時間を要するが、
もしそれらをサービスとして提供できたらどうだろうか。
これこそがaCommerceのような企業にとっての本質的なテーマである。

4. 初利用者の急増
インドやインドネシアは携帯電話によってインターネットが普及し、
潜在的な買い物客が多いことから、注目を集める大きな市場だ。
モバイルファーストのインターネット利用者は、
どのようにしてオンラインで買い物をするのか。

5. 巨大小売業者の参入
地域参入を目指し投資をする外部企業に比べ、
有力な地元小売業者は、eコマースに対して前向きではない。
2014年、これは変わるのだろうか?

フィリピン最大の小売業であるSMグループは、先ごろ、
eコマースへの投資を明らかにした。

TECH IN ASIA
http://www.techinasia.com/ecommerce-southeast-asia-milestones-and-development-2014/