前半では、アリババの勢いとその生い立ちについて説明した。
後半では、アリババの稼ぎ頭であるタオバオ躍進の理由について見ていこう。

<迅速な相互作用>

他のライバル達とは違い、タオバオは非常に早い段階から、
相互交流ツールをユーザーに提供した。
例えば、タオバオはワンワンチャットを開発し、
客が直接売り手に質問できるようにした。
もちろん、価格交渉だって可能だ。

タオバオの客は買い物をする前に、
売り手の身元確認や商品情報のために、
平均45分間をインスタントメッセージとチャットルームに費やしている。

タオバオ人気は、
売り手と買い手が個人的な関係を築く手助けをした成果と言える。

タオバオの目覚しい成功により、
アリババグループの総売上高はAmazonとeBay合算のそれを上回った。

競合各社も「迅速な相互作用」に注目し始めたが、
タオバオは今や7億6千万点もの商品を扱うマーケットを展開しており、
他社より何歩も先を行くネットワーク効果を謳歌している。

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<多様化の促進>

競争力を落とさないため、
アリババは常に新しい形のサービスを開発している。
例えば、買い手が安心して見ず知らずの業者と取引できるようにするため、
オンライン支払いのエスクローサービス(支払いの際に第三者が仲介に入ること)
「Alipay」を開発した。Alipayによる支払いは、
最近では中国国内の全オンライン取引の半数を占めている。

またタオバオは、伝統的なeコマース業態を超えた動きを見せている。
例えば、売り手がタオバオから得た利益を再投資できるような、
市場金利連動型ミューチュアルファンドの立ち上げだ。

8ヶ月間のうちに、そのファンドは世界最大規模となった。

<最後の課題>

過去10年間で、アリババは中国に巨大オンライン帝国を築いた。
Amazon.comのように、タオバオはTmall.comというBtoCのサイトも経営している。

しかし、稼ぎ頭は膨大な商品数を誇るタオバオだ。

またアリババは、eBayにとってのPayPalのような、
土台となるオンライン支払いシステムと提携する必要性を感じている。

最も多様で、成功したインターネットサイトのオーナーであるアリババは、
IT分野で史上最大規模の株式公開企業になろうとしている。
株式総額は150億ドル(1.5兆円)に上るだろう。

The Motley Foolより引用
http://www.fool.com/investing/general/2014/03/23/how-alibaba-conquered-chinas-retail-industry.aspx