amazon.comのFBA(フルフィルメント by Amazon)の手数料が
2015年に値上りする。

Pick & Pack(出荷作業手数料)とWeight Handling
(発送重量手数料)、標準サイズのMonthly Storage fee
(在庫保管手数料)の値上がりはもとより、FBAを利用するセラーの
多くに痛手となりそうなのがLong Term Storage fee
(長期在庫保管手数料)の変更だ。

また、容積重量の価格設定変更も、特定の商品に
大きな影響を及ぼす可能性がある。

現行の長期在庫保管は12か月とされているが、
amazon.comはこれを6か月に縮小した。これは、
長期間倉庫に保管されたままの商品に対して、
セラーが現状よりも多く支払わなければならないことを意味する。

ロングテール商品は売れるのに時間がかかるが、
その分マージンは高い傾向がある。
バリエーションが豊富な商品は、選択肢は多いが
マージンが低いため、問題になりそうだ。

皮肉なことに、セラーにとってこの新料金が
特に痛手となるのは、配送センターの増加だ。

ここ数年の間、セラーはFBAに少量を発送しているかもしれない。
しかし今では、パレットやケース一個分にも満たない量を発送する場合、
Amazonが分散するよう指示してくることが多い。

従って、長期在庫保管手数料の支払いを避けるために
ある商品を少量発送し、必要に応じてその都度補充したい
セラーは、発送を分散して複数の倉庫へ送るよう指示される
はめになりかねない。そうなれば、発送によりコストがかかる上、
余計な梱包に手間暇がかかることになる。

amazon.comは2011年、配送センターに1年以上保管されている
商品に対して、年間の長期在庫保管手数料を導入した。

これが間もなく、配送センターに6か月から12か月の間
保管されている商品に対し、1立方フィート
(1辺が約30cm)につき11.25ドル(約1,360円)を
支払うことになるのだ。12か月以上保管されている
商品に対しては、変更無しの22,50ドル(約2,730円)だ。

出荷作業手数料と発送重量手数料については
全商品サイズ及び重量を対象に値上げされるが、
変更は商品ごとに異なる。

amazon.comによれば、配送代行する商品の多くは
1ポンド(453g)又はそれ以下の標準サイズであり、
同様のサイズの商品では、配送代行手数料の合計は
10セントの値上りとなる。

しかしそれだけではない。同社は「配送代行料には
在庫保管手数料及びその他サービスが含まれていません」と
注記している。在庫保管手数料も変更されるのだ。

今回の手数料変更には、宅配会社も関係している。
UPS とFedExが、陸上輸送に対する容積重量を値上げするのだ。

amazon.comは、宅配会社が行った業界基準の変更に合わせて
「容積重量のリミット」を変更している。

「1ポンド(453g)以上のメディア以外の標準サイズ商品と
全ての小型、中型、大型商品に対しては、容積重量が
商品重量を上回る場合、配送代行料とInventory Placement Serviceを
決定するのに、容積重量が適用されます。」

Inventory Placement Serviceとは、FBA納品の納入先を取りまとめる
オプショナルサービスで、amazon.co.jpには導入されていない。

なお、Order Handling Fee(注文手数料)、
Zero-Fee Fulfillment Fee((FBA手数料無料対象商品)、
Multi-Channel Fulfillment Fee(マルチチャネル配送代行手数料)、
FBA Prep Services(Amazonによる梱包サービス)は変更無しとのこと。

EcommerceBytesより引用
http://www.ecommercebytes.com/cab/abn/y14/m12/i04/s02