Amazonが独自のアドネットワーク構築に取り組むことになった。
アドネットワークとは多数の広告媒体ウェブサイトを繋げることで
広告を配信する広告配信手法のことである。

Amazonは消費者ベースの企業である、
そう考える向きもあるだろう。
それゆえアドネットワークも、
消費者に焦点をあてたものになるであろうと。

これはある点では間違っていないが、
実際の数値を見てみると対消費者売上の5%に対して、
広告関連売上は4倍ものマージンがある。
広告関連の収入が、今後Amazonの主要な牽引役となるであろう。

2013年にAmazonは小売部門で740億ドルを売り上げたが、
Googleは広告収入のみで500億ドルであった。
単なる購買の場になることより、
人々の購買に関する情報を集めるほうが
Amazonにとっても利益が見込める。

現在、Amazonは実際にコンバージョン率を上げるために
自分たちのデータを用いている。
Amazonの2013年度年間レポートでは、
「コンバージョン率が我々のキーメトリック(指標)である」と述べている。

鍵となるAmazonが保有するデータは
すぐに他企業にも利用可能となり、
他のデータセットと組み合わされることで
想像もできないターゲティングの新地平を生み出すであろう。

一方現在GoogleのPPC(クリック毎課金)の広告は
成長すればするほどコストもかさんでくる。
主要なキーワードに対してのコストは既に頂点に達しつつあるといえる。

AmazonのアドネットワークはPPCの代替手段の1つであり、
広告対象者を予め絞りこむプレターゲティングの効果がある。
しかしこうしたアドネットワークは今日明日に
できあがるようなものではなく、いくつかの課題がある。

1つ目はネットワークそのものであり、
Amazonはこの新規ネットワークをAmazonアソシエイツや
現在Amazonのウェブサイトを通してコミッションを受け取っている
小売業のサイトに持ち込むであろう。

これはB2B企業にとって自社サイトや
CPM(広告掲載1000回あたりの料金)モデルが
将来それほど重要とされなくなることを意味する。

その他の疑問としては、広告掲載が高くなりすぎるか、
またはよりよいコンバージョンを達成する手段が現れるのか、だ。

確実に言えることは、あるビジネスにおいて
データというものは膨大な眼識を供給し、
全てではないにせよ、ある程度は主要な広告チャネルとなる。

Amazonのアドネットワークは確実に将来出現する。
ネットワークの情報に絶えず目を配り、
Amazonデータをどのように活用できるか考え始めるべきだ。
そしてその全く新たなアイデアを試す予算を準備しておくべきだ。

全ては変わりうる。新しきに注目し、
どのようにそれを利用するか常に考えていたい。

CliclZより引用
http://www.clickz.com/clickz/column/2363273/how-will-amazon-s-ad-network-work-for-b2b