現在、中国は世界第2位の巨大な小売市場に成長しており、
5年以内に現在第1位の米国を抜くと予想されている。
中国ではこの急成長によって3つのトレンドが新たに生まれている。

1つ目のトレンドはモバイルが最重要チャネルになってきていることだ。
mコマースの増加によって、eコマース全体で前年比181%の増加率という
目覚しい成長を遂げている。

モバイルは、単にアクセスし易い機器ということだけでなく
「実際の店舗」へ足を運ぶ消費者やパソコンを使ってウェブにアクセスしない
消費者向けのチャネルとして活用できる。

中国の主要eコマース企業はこのチャネルの将来性を見込んで、
消費者の信用を得られるモバイル向け決済システムを開発し
安全、簡単でスピーディーな決済方法を提供している。

中国における小売企業のブランド戦略にとってモバイルは
必要不可欠なものであり、最優先で対応する必要がある。

モバイルを利用する全てのチャネルを統合させ
簡単な決済システム、スムーズな配送システム、
サプライチェーンを完全なものにしなければならない。

2つ目のトレンドは地方が都市部と同じように
重要なターゲットになってきていることである。

現在もオンライン小売取引の多くは大都市の消費者によるものではあるが
スマートフォンの普及も相まって、
都心から離れた地方でのオンライン販売が急激に伸びている。

この重要なビジネスチャンスを逃さないためにも
従来の欧米的なアプローチ手法に変化を加え、
地方消費者の行動や嗜好を調査する価値は十分あると言える。

3つ目のトレンドは、海外ブランドが注目されている一方で
国内ブランドも急成長しているということだ。
中国で成功するために独自ブランドを設ける欧米の小売企業が増えてきているため、
中国国内の小売企業の競争が激しくなってきている。

小売企業はブランドを差別化しソーシャルネットワークを活用する等
オンライン事業に力を入れることによって事業展開を拡大しようと試みている。

一方、海外の小売企業は高品質の品物を低価格で提供し
競争が激しさを増す市場や買い物客の要求に応えている。
単にアジア市場で欧米的なビジネス戦略を展開するのではなく
中国に合わせて「ローカライズ」させている。

現地の市場を把握しておらず、中国顧客に合わせたアプローチ方法を
採用しようとしていない小売企業は中国向けに戦略を立て直す必要がある。

成長し続ける市場で競争したいと考えるのなら、
ビジネス手法を国内小売企業から学び
ブランドのビジネス戦略に取り入れていかなければならない。

ClickZより引用
http://www.clickz.com/clickz/column/2341884/three-key-trends-emerging-from-the-growth-of-digital-retail-in-china