中国Eコマースリサーチセンターによれば、
近年、中国では「海外代購」「海淘」と呼ばれる
個人輸入の市場規模が急拡大しているという。

2012年に483億元だった海外代購の市場規模は
2013年には前年比58%増の767億元に、
2014年には同2倍の1549億元にまで拡大するとの予想もある。

「いいモノは海外で売られているモノ。しかも中国より安い」
というイメージが中国人にはある。
元高ドル安円安で外国製品を安く買えるというのも大きい。

個人輸入なら関税を払わないから海外製品が安く買える。
これは、もちろん違法行為だ。

大手ショッピングサイトの「淘宝網」で
輸入販売をしている多くは、海外に居住している留学生。
商品は、知人やC,Aなど中国に帰る同胞に持ち込んでもらう。
これを「人肉代購」と言う。

このため、中国人の税関でのチェックが厳しくなってきた。
今後、市場が大きくなるにつれて“運び屋”の数も増え、
さらにチェックが厳しくなると予想される。

これに対し、中国オンラインショッピングでは
個人輸入を加速させるような動きが見られる。

昨年秋には比較的規制の緩い
「中国(上海)自由貿易試験区」が設立され、
海外輸入専門のサービス「CN海淘」がスタート。
それに追随して、人気ショッピングサイト「天猫」が
海外企業向けサイト「天猫国際」をオープンさせた。

中国国内では、値段よりも信頼が重視されるようになり、
企業が参入する「天猫」が主流となった。
外国製品の輸入でも、安さで勝負する人肉代購でなく、
安心して買い物ができる「天猫国際」が人気となるだろう。

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今、中国で人気がある日本製品は
化粧品・ベビー用品・炊飯器・美容家電・
デジタル一眼レフカメラ・アパレル・食材など。

2013年上半期、中国における日本製品の個人輸入額は、
2012年の3倍以上になったという調査結果がある。

日本企業は、旬な中国の輸入系ショッピングサイトとの
提携を考えてみてはどうだろうか。

「日経トレンディ」より引用
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140313/1055919/