中国の消費者が欧米ブランドを好むこともあって、
中国のeコマース市場は成長をつづけている。
しかし中国国内にパートナーがいたとしても、
市場に商品を供給するのは容易ではない。

欧米諸国では普通になりつつある荷物追跡システムは、
中国ではほとんど普及していない。

北京や杭州のような第一級都市では、
巧妙に入り組んだ自転車での配達システムによって、
荷物はときに1時間以内に届くこともある。

顧客は「1時間以内に荷物が届きます」という
テキストメッセージを受け取ることもできる。
荷物が届けるとき、顧客に確実に届け先にいてもらうためだ。

CD Smith Consultingの取締役Craig Smith氏は、
「中国で賢く稼げるかは、『最後の1里』にかかっている」と言う。

「JD.comはもうそれをやっているし、アリババもJD.comに習おうとしている。
JD.comは第一級、第二級都市に独自の配達サービスを持っている。
バイクや自転車で『最後の1里』を走る
4万3千人もの直接雇用従業員を抱えており、非常に有効に機能している。

Amazonはこれを倉庫を増やすことで達成しようとしているが、
中国人はすでに達成済みなのだ」

Access Technology SolutionsのCEO・Chris Boyle氏は、
主要な配達サービスは大都市には浸透しつつあるが、
問題はそれ以外のインフラが整備されていない地域にあると語る。

彼は、DHLと中国国営のSinotransという宅配企業が、
Sinotransの持ち株55%のジョイントベンチャーを立ち上げたとも述べた。

「問題は、SinotranshaはDHLがそういった地域で操業し、
彼らを出し抜くのを快く思っていないことです。
宅配業者の間には熾烈な競争があります。

大都市での宅配は問題ありませんが、中小都市では、
データをやりとりしながらの追跡は非常に難しいのです」

IBM小売部門の部長・Craig Stevenson氏が言うには、
中国国内での配達には4日から6日かかり、
国外からとなると5日から7日かかるという。

「配送には非常に多くの制限があります。
ある一定の重量を超える商品が税関を通過する際には、
中国の身分証明書を提示する必要があります。
これが配達の大幅な遅れを引き起こします。

それを避けたければ、中国国内でeコマースサイトを立ち上げるか、
中国人のブローカーとパートナー関係を築く必要があります」

MULTICHANNEL MERCHANTより引用
http://multichannelmerchant.com/opsandfulfillment/warehouse/chinese-ecommerce-market-exploding-logistics-tricky-22072014/