ネット通販は小売業者主導で進んできた。
そして今やモバイル機器は欠かせない存在だ。

小売業者と消費者間の力関係は変わってきたが、
それは小売業者にとって嘆かわしい状況ではなく、
むしろ革新や技術進歩をもたらした。

成功を収めている小売業者はこういった状況を受け入れ、
消費者とつながる方法を常に模索している。

この難しい状況下では、従来の行動データー
(過去の購入情報やサイト訪問、トレンド予測)
だけに頼ることはできない。
より深く切り込んで消費者が何を求めているのかを本当に理解する必要がある。

消費者の多くはショッピングカートを利用し、
後で違う端末や実店舗で確認しようと商品をキープしている。

消費者の期待に本当に答えるには、各端末のサイトを連係させ、
オンラインと実店舗との隔たりを取り除かねばならない。

簡単なことではないが実現可能であり、最優先事項だ。
「カート放棄」問題は明白であり、
これを解決できない限り売上の多くを失う危険性がある。

新しい技術もまた利用できる。
モバイル機器はさらに機動的になり、
ウエラブル端末やバーチャルリアリティ機器により
ネット上の事も実体験のように感じさせることができる。

位置情報技術やビーコンによりセルフナビゲーションや
セルフセレクトといった新たな購入経路も見出されるだろう。

また、賢い小売業者は自身のブランドの考えや
価値を多岐にわたり届ける方法をも探っている。

競争で優位に立つにはモバイルショップを持つ
というだけでは不十分なのかもしれない。
自身のブランドから購入したいと思わせるような
経験的要素の検索機能に目を付け、それらに接続し始めている。

例えば、TargetのCartwheelはパソコンやモバイル、
アプリからアクセスすることで店内の特別セールやクーポンを発行している。

そしてアプリに取り込まれたバーコードで
さらにお得な情報を見つけることができる。
こういった情報の連動や端末を問わない手段が、
消費者を魅了し、簡単でさらなる購買意欲を呼び起こすのだ。

小売業者にとって厳しい時ではあるが、
消費者の期待とトレンドの移り変わりを探る時と考えて
消費者行動や購入データーを掘り起こす者には多くのチャンスがある。

課題を克服する企業は、魅力的な経験を届ける方法を見つけるだけでなく、
今後も購入を続けるような技術をも開発しているのだ。

MULTICHANNEL MERCHANTより引用
http://multichannelmerchant.com/ecommerce/will-consumers-drive-ecommerce-change-2016-30032015/