タイのオンラインショッピング市場は、
モバイル機器によるインターネット利用の急増と
世界中のeコマース業者の競争が激化していることから、
今年は少なくとも30%の成長が見込まれている。

楽天Tarad.comの創立者兼代表取締役・Pawoot Pongvitayapanu氏は、
タイのオンラインショッピング業界は自国の経済的不況や
政治的な行き詰まりに反し、引き続き成長するだろうと語った。

また、同氏はeコマースにとってタイはアセアン諸国で最も魅力的な国で、
インドネシアやマレーシア、ベトナムなどで起業した
多くの新生eコマース企業が、ここタイで大きな業績を残している。
アセアンは世界のeコマース市場の成長リーダーのようなものだとも述べた。

日本に拠点を置く楽天Tarad.comは、
増加するmコマースの利用者を糧に今年、
メンバー数を450万人に増やす計画だ。

Pawoot氏によると、スマートフォン利用者の増加と
大幅なディスカウントキャンペーンにより、
楽天の今年度の第一四半期における携帯電話を用いての取引高は、
前年同期比で800%の急増だという。
企業全体としての取引高は前年同期比80%の伸びであった。

「携帯電話による取引高の成長率で言えば、
タイはシンガポールやマレーシア、インドネシアを上回っている」
と同氏は述べ、楽天本社は今回のこの満足のいく結果を受けて、
さらに追加分のマーケティング予算を同社へ割り当てた。

楽天Tarad.comは、今年も引き続きモバイル取引高の引き上げに的を絞るともに、
多くの銀行と協力し分割払いサービスの提供にも努めたいという。

同社は現在、Kasikornbank(カシコーン銀行)、
Krungthai Bank(クルン・タイ銀行)、
Bank of Ayudhaya(アユタヤ銀行)の3行と
分割払いサービスを提供している。

Pawoot氏は、モバイルによる取引は2013年より22%上昇し、
今年度の売上の60%を占めるとみていると言う。

モバイルショッピングの利用者はおおむね31歳から40歳で、
平均取引高はPC利用での取引高1600バーツ(約5000円)に比べ、
やや安く1000バーツ(約3200円)だという。
売れ筋商品は衣類、モバイルアクセサリー、食品に装飾品といったところだ。

タイには3000万人ものインターネット利用者がおり、
近い将来、オンラインショッピングをする人は
全インターネット利用者の半数以上になるとみられている。

Bangkok Postより引用
http://www.bangkokpost.com/most-recent/406128/e-commerce-bucks-slow-economy