前半ではドイツ人消費者の特徴と
オンラインショッピングの増加について触れた。
後半ではその中身と将来について見ててみる。

目利きのドイツ人消費者がオンラインで買う商品は
意外に限られている。

具体的には本、洋服、航空券、コンピュータソフトやゲーム。
送料次第では、自分で持ち帰るのがやっかいな
大型おもちゃもこれに加わることが予想される。

独オンラインショッパーの支払い方法は?
オンラインショッピングは通常
クレジットカードでの支払いが大半だが、ドイツは例外だ。

58%の顧客、特に女性と年齢が上の人ほど
請求書を受け取ってから銀行口座で決済する方法を好む。

PayPalでの銀行引き落としを選ぶ消費者は
クレジットカードを選ぶ人より40%も多い。

業者にとって後払い方式の落とし穴は
返品がしやすく相当数に上ることだ。

ドイツ人消費者は権利意識が高く、
業者も顧客の要求を拒否して事を荒立てることはあえてしない。
前払いの返金手続きがやっかいなことも現状維持の理由だ。

独eコマースの今後は?
ドイツのオンラインショッピングは成長の一途をたどっている。

便利さや価格の標準化という通常の利点に加えて、
好きなときいつでも買い物をしたい消費者が
ドイツでも増えていること、時間が省けることが主な理由だ。

業者側の今後の課題は品揃えを拡大し、
家庭用家具、建築材、化粧品、生鮮食料品、
有機野菜なども対象にすることだろう。

75%のドイツ人消費者はブランドに無関心と言うが、
14-29歳の若者の48%は好きなブランドのFacebookページで
「いいね」の評価を与えている。
ブランド作りやイメージも無視できない。

顧客のオンラインレビューが増加していることも重要だ。
駆け引きより誠実さを重視する国民性から、
35%のドイツ人ショッパーが、オンラインで買物後に
正直なレビューを書く。

顧客のレビューが他の消費者に大きな影響を持つことを
理解している業者は、オンラインの苦情にも丁寧に対応する。

その結果、商品や買い物自体について
ネガティブなレビューを残した人の64%が
業者の対応には最終的に満足している。

ドイツのオンライン小売業の将来は明るい。
その理由は3つ。ドイツ人消費者の購買意欲が92ポイントと、
EU全体の数字72を上回っていること。

ドイツ経済が勢いを維持していること。

更に、物流網と技術インフラの整備ができているドイツでは、
スマホとタブレットを得た消費者が
更に賢い買い物をするようになることだ。

独eコマースは上昇するのみだ。

Internetretailer.comより引用
http://www.internetretailer.com/commentary/2014/05/05/e-commerce-opportunities-europes-strongest-economy