Facebookは先月、米国ユーザーを対象に
メッセンジャー内に新たな支払機能を導入した。

メッセージのスレッドにある「$」ボタンをタップし、
金額を入力するだけで、即座に友達に送金ができるのだ。

この機能により、送金が便利になったばかりではなく、
デビットカードとユーザーのアカウントが容易に
結びつくようになった。

従来のクレジットカードや
デビットカード、PayPalなどでの支払いとは異なり、
手数料がかからない上、パスコードによる保護や、
送金履歴まで備わっている。

これら支払いに関するFacebookの取り組みは、
今後彼らのビジネス路線を変えることになるかもしれない。

最近になってFacebookは、販売業者との関係を
強化してきている。それは、Facebookが数年前から
次々に取り組んでいる、機能の開発からも伺える。

まずは、「Auto-Fill」と言う機能。
これは、ユーザーがパートナー企業のアプリや
モバイルサイトで商品を購入する際、
「Auto-Fill With Facebook」ボタンをタップすれば、
Facebookに既に登録してある支払い情報が
自動的に入力されるというものだ。

また請求書や配送情報も自動的に行われるので、
ユーザーは最低限の入力で、素早く購入確認が
できるようになっている。

次は、「Buy」ボタンの試験的導入だ。
この機能は、Facebookページを離れなくても、
ニュースフィードの広告から直接購入ができるようにと
考案されたものだ。

今年2月には「プロダクト広告」を開始し、これまで
1つの商品しか広告に掲載できなかったものが、
一度に複数の商品を掲載できるようになった。

また先月には、米ショッピング検索エンジンの
TheFindを買収した。これにより、商品とユーザーを
マッチさせる能力や、ターゲティングの精度の
向上が期待される。

そして数週間前Facebookは、ユーザーが小売業者に
メッセージを送れることで、ユーザーと小売業者が
友達感覚になるような計画に取り組んでいることを発表した。

F8カンフェレンスでプレビュー版が公開されたが、
その新機能は「Messenger For Business」と呼ばれ、
商品の購入やレシートの受領、カスタマーサポートなどが、
単一のスレッド上でやりとりできるようになると言う。

これらの動きの1つ1つが、Facebookをより優れた
ショッピング・ポータルにして行く可能性を秘めているのだ。

ある程度の時間がかかるだろうが、もしこれらの機能が
実現すれば、今まで広告を見てから商品を購入し、
支払いを済ませるまでにかかったプロセスを、
半分に減らすことができるのだ。

更に情報筋によると、Facebookは、
メッセンジャー・プラットフォームが順調に行けば、
オンデマンド・タクシーのような、予約が簡単にできる
サービスを構築することも検討しているらしい。

ユーザーの手間が減れば購入は増える。
Facebookは単に広告を売ることに留まるのか、
それともそれ以上のものになって行くのだろうか?

TechCrunchより引用
http://techcrunch.com/2015/04/05/when-buying-is-as-easy-as-liking/#.3wwlns:TRVu