インドのオンラインショッピング市場を牽引するFlipkartは、
月間約500万件もの商品を配送している。
ユーザー登録者は150都市の1800万人に上る。

インドではクレジットカード保有率が低く、
商品配達後に盗難などのセキュリティの問題がある中で、
Flipkartの着払いシステムは、インドでのeコマース展開を
より現実的なものにしている。

Flipkartは国内に6つの倉庫を持ち、
配達予定時間の数時間前に顧客にテキストメッセージを送る。
そうすることで、地元倉庫から顧客への着払い配達を
スムースなものにした。

コンサル会社Technopak Advisorsの副代表、
Pragya Singh氏は、Flipkartは商売の法則を変えた、と言う。
彼は、現在30億ドル規模のインドeコマース市場が、
5年以内に190億ドルに届くだろうと予測している。

インドでは世界で最も若いネットユーザー層を有し、
スマホの普及率は中国よりも早いペースで伸びている。

更にeコマース売上が小売業の売上全体に占める割合は
1パーセントに満たないため、大きな伸び白がある、
と言うのは、Flipkartの競合相手であるSnapdeal.comの副代表、
Sandeep Komaravelly氏だ。
Snapdeal.comは、eBayのバックアップを受けている。

1年前、AmazonがAmazonインドを立ち上げた。
インドの法律は、海外の小売業者の国内での商品販売を禁じているが、
Amazonインドは地元小売業者のマーケットプレイスに徹し、
その商品を配送している。

Amazonインドは着払いサービスを取り入れ、
12月には翌日配達サービスを始めた。

Flipkartも翌日配達サービスや、
Amazonプライムに似たローヤリティプログラムで対抗し、
自社が直接製品を販売する方式から、
他社のためのマーケットプレイス方式にシフトしている。

Flipkartは2014年3月には8300万ドルの取引があったとし、
この調子でいけば年間売り上げは10億ドルに上ると見積もっている。

Snapdealも近い数字を自己申告している。
Amazonは売り上げについて言及していないが、
Technopakの会長Arvind Singhal氏は、Amazonインドが来年末には
前出2社と同じレベルに届くだろうと述べている。

「市場成長の可能性の大きさに関わらず、
AmazonはインドをホームグラウンドとするFlipkartを
追い抜く十分なチャンスがある」
とムンバイのベンチャー資本会社、
SeedfundのMahesh Murthy氏は言う。

「持久力のあるビジネスが市場を制するだろうが、
それがFlipkartではない、という雰囲気が増してきている。
AmazonはFlipkartにあと1歩というところまで来ている。
しかも財力があるし、粘り強いプレイヤーだ」

Bloomberg Businessweekより引用
http://www.businessweek.com/articles/2014-07-10/flipkart-fights-to-keep-india-e-commerce-lead-over-amazon