eコマースが小売業者にとって、
より利益の大きい販売手段になってきていることは周知の事実だ。
消費者はオンラインでより深くブランドとつながり、
企業はオンライン開発に大きな投資をしている。

しかしこと高級ブランドについては、
小売業者はオンライン進出に慎重である。
伝統的にデザイナーズブランドは実店舗にこだわり、
オンラインの存在に目を背けてきた。

一体何が高級ブランドをオンラインから遠ざけるのだろうか。
そしてどうやったらその苦手意識を克服できるのか?

eコマース揺籃期には、
サイトのダウンロードに時間がかかる、
サイトに内容がない、どこに何があるのか分からない
といった問題が消費者を苛立たせ、
オンラインで買い物したいという気持ちを殺いでいた。

こういった問題を考慮すると、イメージを大事にする高級ブランドが、
実店舗での買い物体験向上に力を入れた方がいい、と考えるのは理解できる。
コントロールしにくい技術やインターネット接続の問題に比べて、
その方が簡単だからだ。

現在のeコマースは2、3年前に比べても格段に進化しているが、
オンラインショッピングの一番の問題は、
商品の精査が実店舗に比べて難しい点だろう。

しかしメディア技術の向上、たとえば3Dイメージや、
全方位から商品を見られる技術などは、
商品精査の問題をある程度解決するものだ。

高級ブランドはディテイルにクオリティが宿る。
たとえば縫い目や生地の質感などだ。
これを見せることができないゆえに、
高級ブランドはオンラインを敬遠してきた面もあるが、
この問題もまた技術が克服しつつある。

ビデオもオンラインショッピング体験を向上させるキーポイントのひとつだ。
より立体的に、着用時のラインなどを現実に近い形で見せられる。
これは特に高級ファッションブランドには重要なことだ。

消費者は自分がその商品を実際に着用しているところをイメージできなければ、
高級品の購入には至らない。
そういう意味で、ビデオはある程度の安心感を与えるだろう。

ウェブサイトからの商品購入も、
商品ページからすぐに会計プロセスに進めるなど、
ここ最近で非常に簡単になった。
そのおかげで、面倒な会計プロセスのせいで客を失うことが少なくなった。

また高級ブランドは商品だけでなく、
「高級品を買う」という買い物体験をも売りにしているため、
オンライン進出に否定的という面がある。

しかしeコマースはもはや無視できない存在だ。
最終的には、どんなタイプの小売業者も
消費者の要求を叶えるために奔走しないと、
市場と売上を失うことになるだろう。

刻々と進化するウェブサイト技術は、
高級品を扱う業者がかつて恐れていたリスクをとり除き、
売上アップに貢献してくれることだろう。

E-COMMERCE TIMESより引用
http://www.ecommercetimes.com/story/Bringing-Luxury-Online-81314.html