ペイメント・ソリューション・プロバイダのPayfortによると、
中東のeコマース売上は、2012年の90億ドル(約900億円)から
2015年には150億ドルに達すると予想されている。

中東の起業家コミュニティーArabNetの発表では、
アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、エジプト、
クウェートなど、同地域のオンラインバイヤーの数は
約443万人にのぼるが、中でもUAE諸国は360万人で、
その大半はドバイ、27%がシャールジャとアブダビだとのことだ。

オンラインで買い物をする理由を聞くと、ほぼ60%が、
競争価格とよりお得な買い物ができること、
56%は便利さだと答えた。

このように急成長しているeコマースだが、まだまだ企業数が
少ないことや、ロジスティックの面で抱える問題が多い。

中東拠点の宅配会社、AramexのCOO Iyad Kamal氏は、

「現状として、中東地域のeコマース企業は4,5社しかない。
10社や20社でも話にならず、今後、遙かに多くの企業が必要だ。
また、これらの企業が容易に起業、販売できるように
促進しなければならない。」

と言う。

同社の報告によると、eコマースの配送は2013年、100%の
伸びだったが、2012年の伸び率150%から低下している。

Kamal氏はこの成長の後退を、eコマース企業の少なさと
COD(代金引換)による支払い方法、新製品発売などの
継続的な国際的潮流が原因とみている。

Kamal氏によると、支払い済みの商品は一度の配達で
受け取られるが、代金引換で配達される商品は、配達住所や日時を
確認したにもかかわらず、その9%が返品となるそうだ。

代金引換オプションは効率が悪く、ロジスティックの面で
数多くの問題があることをKamal氏は認めている。

Payfortも報告書で、

「オンライン取引の80%は依然として代金引換で行われており、
eコマース エコシステムに影響を及ぼしている」

と言及している。

代金引換をメインに商売している販売業者では、配送コストが
一回につき下は10ドルから上は30ドルまでかかる。

これは、返品の数の多さ、未配達商品の在庫戻し処理、
現金取扱手数料、顧客による商品の受取拒否などが理由であり、
これらの決済に数週間かかる場合もあると言う。

これらの事情から、代金引換の場合は配達料が上乗せされ、
顧客にもしわ寄せがくることもあると同社は指摘する。

「現状からすると代金引換は重要で、この方法を好む者は多いが、
問題があることも確かだ。業界同士が協力してこの問題を
解決しなければならない。」

とKamal氏は言う。

LIVE TRADING NEWSより引用
http://www.livetradingnews.com/middle-east-e-commerce-sales-to-reach-15-b-by-2015-53308.htm#.U5V90fldXSh