Amazonで去年売れた商品のうち
10億点はAmazon自社ではなく、
Amazonを利用して販売する他の業者や個人商店のものだった。

Microsoft の元技術者Bernie Thompson が始めた
Plugable Technologies(USBとBluetooth関連
ハードウェア販売)もその一つだ。

Amazonは2006年より米国の小売り業者に
自社倉庫網を開放し、
そこから配送できるようにしているが、
このシステムが最近、Fulfilment by Amazon
というプログラムで更に強化され、
Thompsonのような起業家が
商品をAmazonの物流センターから、
同社の配送サービスの手で
世界各地に送れるようにした。

「ある程度の数の商品をまとめて
ヨーロッパや日本の倉庫に送るのは、
毎日一、二点を個々に自分で発送するのとは格段の差」と
Thompson氏は言う。

世界を網羅するAmazon の大型物流網を使って
個人商店も輸出業者に変身できるのだ。

プログラムに参加している米国の業者は、
海外9カ国(英、独、仏、伊、西、印、中、日、加)の
Amazonサイトに商品を掲載できるだけだなく、
それらの国のAmazon物流センターに
商品をまとめて送ることができる。

その後はAmazonが9つの物流センターから、
顧客の住む180カ国への配送を代行してくれる。
「小さな商店も世界市場に直ちにアクセスできる」と
Amazon 副社長のTom Taylor 氏は言う。

これで国内の1億人から全世界の2.5億人へ、
潜在顧客数が一挙に拡大するわけだ。
世界89カ国の小売業者も逆に
Amazon Fulfilmentを通じて
米国市場で商品を販売できる。

このプログムはAmazonにとっても、
業者からの手数料以上の利点がある。
世界に広がる小さな小売業者のネットワークで
巨人Amazonも小回りがきくようになり、
顧客需要の変化に素早く対応できるようになることだ。

個人商店は需要の変化を見て、
自ら在庫を物流センター間、
例えば日本から中国へ動かす。
Amazonはそれらの決定に関わらずにすむ。
「自社のビジネスより各業者の動きを見た方が、
より早く市場動向をつかめる」とTaylor氏は言う。

「海外に商品を一つずつ送るより、
まとめて一括物流センターに送る方が
コストが低いしミスや事故も少ない。
Amazonの規模は配送業者との値段交渉にも有利」と
Plugable 社のThompson氏は言う。

Amazon Fulfilmentniに参加すれば
注文、配送、外貨との交換、支払い受託、
税金などの面倒をAmazonが見てくれるため、
同社は顧客サービスに専念できると言う。
また、多業者者がひしめくガジェット市場と
距離をおくこともできる。

Plugable のような隙間市場商品を扱う中小企業に
規模を提供してくれるのもAmazonの強みだ。
「国内だけでやっていたらコストをカバーできない」と
Thompson氏は言う。

Amazonで販売するための一歩は
サイトの上部、”Help”とGift Cards” の間にある
“Sell”をクリックすること、である。

www.wired.comより引用
http://www.wired.com/2014/08/the-next-big-thing-you-missed-thanks-to-amazon-tiny-sellers-can-now-reach-across-the-globe/