オンライン企業が即日配送サービスに再び注目している。

1990年代終わりのドットコム・ブームの中
素早い配送を売りにしていたWebvanとKozmo.comの2社は
素早い配送で利益を上げることに苦戦し事業に失敗している。

現在、このドットコム・ブームを切り抜けた大手オンライン企業3社が
この2社が失敗した分野で成功しようと奮闘している。

Amazon.comは即日配送サービスAmazonFreshを提供し
「午前10時までの注文が夕食までに届く」ことを売りにしている。
このサービスは生鮮食品を含む50万のアイテムで利用することができ、
自社の配送トラックで商品を届けている。

GoogleやeBayも負けてはいない。eBayと同様にGoogle Shopping Expressは
米国の主要都市で即日配送サービスを提供しており、
株を保有している地元の小規模企業や小売チェーン大手と提携している。

新たに配送分野に参入したInstacartやPostmatesのような企業も
商品の保管倉庫を設けて資金を使いすぎたWebvanの失敗に倣い、
小売業者と協力して事業を展開している。

食料品を中心に取り扱うInstacartでは、
フリーランスの「パーソナル・ショッパー」が
自身の車両で商品を買いに行き、商品を届けている。

即日配送しているほとんどの企業が、
時間短縮サービスへの出費を惜しまない富裕層の住む都心部をターゲットとしている。

しかし、未だにこの分野で利益を上げることは容易ではない。
米国のオンラインショッパー1000人を対象とした調査では、
即日配送の手数料を支払うことに消極的な人がほとんどだった。
他の小売業者が即日配送ビジネスに参入しない理由はここにあるだろう。

GoogleやAmazonのような企業は、
顧客の買物傾向情報を集めて、より効果的なオンライン広告を提供できれば、
配送が赤字でも構わないと考えているようだ。

また先日、Amazon.comはDashという魔法のような電子機器を発表した。
これは、空になった容器のバーコードを読み取る、
または、装置のマイクに話しかけるだけで、ネット注文できるというものだ。

この魔法のような装置が夢のような利益を生み出してくれる日が
いつか訪れるかもしれない。

The Economistより引用
http://www.economist.com/news/business/21601556-online-firms-are-plunging-same-day-delivery-again-same-day-dreamers