eコマースの成長が著しいシンガポールでは
国内企業がショッピングサイトを立ち上げ
Amazon, Rakuten, Qoo10nなど海外大手に対抗している。

有望な地場オンライン小売のひとつが、メンズファション Tate&Tonicだ。
洋服一式を顧客に届け、試着後、気に入ったものだけ買わせる仕組みが人気だ。

同社創業者の一人Matteo Sutto氏は
「要望があれば専属のスタイリストも使い、
顧客の持っている服と合いそうなものをいろいろ見繕って提案している。
売れなかったものは回収に行く。
このユニークさが受けて、操業後わずか一年で大きく成長することができた」と言う。

2011年以来、日常品から食料まで8千品目を
家庭に届けている オンラインスーパーRedMartや、
毎月化粧品のサンプルを会員に無料提供し、
気に入ったらフルサイズの商品をサイトで買わせる
美容スタートアップの Bellabox も健闘している。

独創的な方法で差別化を果たしているローカルサイトだが、
成功に必要なのは高付加価値で顧客の買物体験をより良いものにすると共に、
信用を打ち立てることが第一と業界の専門家は言う。

シンガポールマネージメント大学でマーケティングを教える
S Ramaswami教授は「(知名度の低い)新サイトに
顧客を引きつけるのは容易ではない。
ブランド作りや広告に精を出し信用が置けるサイトであることを
顧客に納得させる必要がある」と言う。

「具体的にはAmazon, Barnes and Nobleなど
世界の大手と同様に、記載通りの商品が予定通りに届く
という確信を顧客に持たせることだ。
それが新興オンライン小売業者の最大の課題だろう」。

2013年12月にシンガポールに軟着陸して以来170の小売業者を抱え、
会員数を3倍に増やした楽天は、
「オンラインで強力な存在感を打ち立てることは容易でなく、
顧客を引きつけるには既存市場での評判が必要」という。

実店舗の存在もプラスだ。
地元の総合オンライン小売ShopAbout は
全国170の店舗網を持ち、「顧客の安心につなげている」。

創業者のRuben Lee によると同社の注文の4割は、
顧客の希望で宅配ではなく小売店渡しになっている。

シンガポールのオンライン小売りの売上高は
2011年に20億シンガポールドル(約1643億円)に達し、
国内サイトがそのうちの38%を占めた。
この売上げが2015には2倍強になるとの業界予測もある。

channelnewsasia.comより引用
http://www.channelnewsasia.com /news/business/more-local-online/1115692.html