紀行作家のピコ・アイヤーが語るのは、
わたしたち現代人の生き方について。

現在の社会には休息が必要なことは明白ですが、
どこかに行くバカンスだけが理想的な休息というわけではありません。
イラついている人が旅に出ても、本当の魅力は感じられませんし、
観光で走り回るのではせわしないでしょう。

わたしたちの人生に必要なのは、どこかに行くことではなく、
その場で立ち止まってみることです。
場を変える必要はありません。
ただ、スマホや時計を気にせずに、ただじっとしていること。
どこにも行かずに、そういった時間がもてることが大事なことなんです。

pico

人生の内の数年間、そういった暮らしをしてみるのもいいでしょう。
でも、それほど大げさなものではなく、
季節ごとに数日間、あるいは1日に数時間でもそういった時間が持てれば、
わたしたちは自分の人生を少し引いたところから見ることができるはずです。

そして、これを実践してはじめて、
現代社会でそれがいかに難しいことか実感するはずです。

人生にスペースを入れること、
これこそがアイヤー氏の語る理想的な生き方なんですね。

TED Ideas worth spreading*より引用